ブリーダーズGJCはモエレフウウンジが優勝
9月8日、門別競馬場では2歳重賞第4回ブリーダーズゴールドジュニアカップ(H1)[ネオユニヴァース賞]が行われた。距離1800mに12頭が集結。レースの歴史は浅いが過去の優勝馬には後に交流重賞を制した出世馬もおり、今年も未知の魅力たっぷりの2歳馬が名を連ねた。
1番人気は前走、短距離の2歳重賞イノセントカップ(H3)を制して勢いに乗るモエレフウウンジ。初戦、2戦目とハイレベルな内容が光るエニフェアーが2番人気、以下、豊富なキャリアを持つミラノボウィッチ、ノーザンファーム外厩馬のダークフィラメントが上位人気を占めた。
レースはラブミーチャンの半弟ホクトと先行力が武器のシルバーラビットが引っ張る展開。人気のモエレフウウンジは4番手で折り合いをつけ、追い出しの機をうかがう。3、4コーナーに入ると馬群は密集し、一団の状態で勝負の行方は直線の脚比べに。ラチ沿いをロスなく立ち回ってきたモエレフウウンジが内を捌いてスムーズに抜け出し、直線半ばで堂々先頭。ゴールに向かって迫力十分のフォームで駆け抜け、横綱相撲の内容で勝負をつけた。道中、中団で待機していたエバーオンワードが末脚を発揮して2着。牝馬のマツリバヤシが積極的なレース運びで最後まで食い下がり、3着でゴールを切った。
今回初めてモエレフウウンジの鞍上を務めた山口竜一騎手は表彰式のインタビューで、「今日は馬の力に助けてもらいました。折り合いもスムーズでしたし、頭の良い馬だと感じました。最後の直線では勝負根性のあるところも見せてくれましたし、まだまだ伸びる素質を感じます。これからも応援宜しくお願いします。」と、笑顔で答えていた。
モエレフウウンジは新ひだか町の中村和夫さんの生産馬。門別競馬場へ応援に駆け付けた中村時子さんは、「優勝できて本当に嬉しいです。重賞連勝ですから、実力はもう本物ですね。444kgと大きな馬ではありませんが、馬格のある馬にまじってよく走ってくれました。山口騎手のお話では距離延長も問題なかったようですし、今後も楽しみです。」と、喜びを語っていた。
折り返しを過ぎたホッカドウ競馬2歳戦線で一歩抜け出したモエレフウウンジ。この先のプランにはJRA札幌の特別戦、秋に行われる地元の交流重賞が選択肢として入っているとのこと。ホッカイドウ競馬の新星として、満を持して強敵に挑んで欲しい。