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ディープスカイに全弟が誕生

  • 2010年08月20日
  • アビ2010~1
    アビ2010~1
  • アビ2010~2
    アビ2010~2
  • アビ2010~3
    アビ2010~3
  • 母アビと当歳
    母アビと当歳
  • 放牧地の様子
    放牧地の様子

 2008年のNHKマイルカップ(Jpn1)、日本ダービー(Jpn1)の変則二冠を制したディープスカイ(牡5歳、父アグネスタキオン)の母アビ、4月4日にアグネスタキオンのラストクロップとなる牡馬が誕生している。 

 本馬の父アグネスタキオンは2000年12月デビュー、新馬戦を勝った後、2戦目のラジオたんぱ杯3歳ステークス(G3)ではクロフネやジャングルポケットという強豪を破って勝利した。2001年明け3歳の緒戦、弥生賞(G2)は1.2倍の圧倒的な1番人気の応えて後続に0.8秒差をつけ完勝した。皐月賞(G1)でも1.3倍の1番人気に応えて優勝し4戦4勝、無敗のクラシックウイナーとなったが、日本ダービー(G1)を前に屈腱炎を発症、引退種牡馬入りとなった。 

 2002年より社台スタリオンステーションで種牡馬入りし、初年度産駒からロジックがNHKマイルカップ(G1)を優勝、2年目産駒から桜花賞(Jpn1)などG1レース4勝のダイワスカーレット、3年目産駒からは前述のディープスカイの他、キャプテントゥーレが皐月賞(Jpn1)、リトルアマポーラがエリザベス女王杯(G1)を制し大ブレイク、「ポストサンデーサイレンス」として生産界から期待されたが、2008年のリーディングサイアーを獲得した翌年、2009年6月22日に急性心不全で死亡した。 

 母のアビ(牝15歳、父Chief's Crown)は2003年に英国より輸入された。輸入後に日本で種付けをし生まれたのが4番仔のディープスカイだった。今年生まれた8番仔の当歳の他に、7番仔になる1歳馬(牝)の父もディープスカイと同じアグネスタキオンだ。

  「顔つきは違いますが、体つきはディープスカイに良く似ていますね。立ち姿を見ていると『欠点が無い』というか、全体的なバランスの良さを感じさせます。アグネスタキオン最後の産駒なので期待していますよ」と笠松牧場の奥門場長は語ってくれた。

  母のアビは今年はキングカメハメハを受胎しているが、今年から後継牝馬としてシャルマンスタイル(牝4歳 父タイキシャトル)が牧場に戻って来ており、無事にフジキセキを受胎したそうだ。種牡馬となったディープスカイにも力を入れ、笠松牧場では今年5~6頭の繁殖牝馬を用意したという。 

 「日高から生まれたダービー馬ですから、この一族がどんどん枝葉を広げて活躍して欲しいですね」と期待を語る奥門場長、本馬の活躍と共にディープスカイ産駒の活躍が今から楽しみだ。