テイエムオーシャンに4番仔が誕生
2001年の桜花賞(G1)、秋華賞(G1)の牝馬二冠を制したテイエムオーシャン(牝12歳、父ダンシングブレーヴ 母リヴァーガール)、今年は3月28日にファンタスティックライト産駒の牡馬が誕生している。
本馬の父ファンタスティックライトは世界各国を転戦し、2000年のマンノウォーステークス(G1)、香港カップ(G1)、2001年のタタソールズゴールドカップ(G1)、プリンスオブウェールズステークス(G1)、アイリッシュチャンピオンステークス(G1)、ブリーダーズカップターフ(G1)と4か国で6つのG1を制し、2000年、2001年のエミレーツ・ワールドシリーズのチャンピオンに輝いた他、2001年のカルティエ賞年度代表馬・最優秀古馬、エクリプス賞最優秀芝牡馬に選出された。通算成績25戦12勝。2002年に英国にて種牡馬入りしたが、2007年より日高町のダーレージャパンスタリオンコンプレックスで種牡馬生活を送っている。
本馬の母テイエムオーシャンは2000年8月札幌デビュー、2連勝で1番人気に推された札幌3歳ステークス(G3)では、後の日本ダービー(G1)馬ジャングルポケットの3着に敗れるも、年末の阪神3歳牝馬ステークス(G1)では1番人気に応えて優勝。G1初制覇を果たすとともに2000年JRA賞最優秀3歳牝馬(現在の最優秀2歳牝馬)に選出された。
2001年の3歳時はチューリップ賞(G3)から始動し、桜花賞(G1)で牝馬クラシック制覇を果たした。オークス(G1)はレディパステル、ローズバドに先着され3着に敗れるも、秋華賞(G1)ではこの2頭に借りを返して牝馬二冠に輝いた。古馬との初対戦となったエリザベス女王杯(G1)では5着に敗れるも、着差はハナ・ハナ・クビ・クビの0.1秒差という接戦だった。有馬記念(G1)でも6着と健闘し、2001年JRA賞最優秀3歳牝馬に選出された。その後も牡馬混合の重賞戦線で活躍、G1タイトルを重ねることは出来なかったが、4歳時の札幌記念(G2)では後のマイルチャンピオンシップ(G1)を勝つトウカイポイントを完封して優勝し、男勝りの活躍を見せた。通算成績18戦7勝。2004年シーズンより生まれ故郷の浦河町・川越ファームにて繁殖生活を送っている。
繁殖入りしてからの5年間は竹園オーナーの所有するテイエムオペラオーが配合され、3頭のテイエムオペラオー産駒が誕生しているが、昨年はファンタスティックライトが配合された。
「今まではテイエムオペラオーを付けていましたが、1番仔のテイエムユメノコ(牝4歳)は母似、2番仔(牡2歳)、3番仔(牡1歳)は父似でした。この仔は軽めのしっかりした仔で、オーナーもとても気に入ってましたよ」と語ってくれたのは川越ファームの川越敏樹さん。
テイエムオーシャンの近況については「すっかりお母さんらしくなりましたね。母のリヴァーガールは争いを嫌うタイプですが、男勝りのレースをしていたオーシャンは放牧地ではボス的存在です。今年はディープスカイを受胎しました。大きなレースとは言いませんが、テイエムオーシャンの仔でまずは中央初勝利をしたいですね」と語る川越さんの願いが早く叶うことを期待したい。