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夏の3歳重賞、華月賞はサムライジャパンが優勝

  • 2010年07月23日
  • 1周目スタンド前
    1周目スタンド前
  • サムライジャパンが差し切り勝ち
    サムライジャパンが差し切り勝ち
  • 笑顔で引き揚げてくる小林靖幸騎手
    笑顔で引き揚げてくる小林靖幸騎手
  • 優勝馬関係者が揃っての口取り
    優勝馬関係者が揃っての口取り
  • 小林靖幸騎手は2度目の道営重賞制覇
    小林靖幸騎手は2度目の道営重賞制覇

 7月22日、門別競馬場では3歳重賞、第10回華月賞(H3)[チチカステナンゴ賞]が行われた。

  今年は6頭立ての少頭数となったが、北斗盃(H2)2着馬パシコジュリエをはじめ、交流戦でJRA所属馬をねじ伏せて勢いに乗るマサノディフィート、前走、古馬相手にも健闘したベルリオーズら有力3歳馬が顔を合わせた。

  メインレースの時間帯になると門別競馬場は豪雨に見舞われ、良馬場発表ではあったが、各馬ずぶ濡れになりながらのパドック、返し馬となった。ファンファーレが鳴る頃には一時小雨になり、レースはスタート。1番枠を利してパシコジュリエが主導権を握り、やや出負けしたマサノディフィートはしんがりから脚をためる展開。最後の直線に入ると、逃げるパシコジュリエが更にリードを広げにかかったところ、中団で待機していたサムライジャパンが一気に襲いかかり、並ぶ間もなく先頭へ。鞍上の小林靖幸騎手の気迫あふれるムチに応えて他馬を突き放し、2着に3馬身の差をつけて堂々ゴールインした。

  騎乗した小林靖幸騎手は表彰式のインタビューで、「重賞を勝てて良かったです。直前の雨は問題ありませんでしたね。これからも頑張りますので、応援宜しくお願いします。」

と、笑顔で振り返った。小林靖幸騎手は2005年のステイヤーズカップ(H1)以来の嬉しい重賞勝ち。レース後は黄色の勝負服を真っ黒にしながらも、白い歯をこぼして引き揚げてきた。

  サムライジャパンの生産は日高町の戸川牧場。応援に駆け付けた同牧場の戸川さんは、「一戦ごとに力をつけている感じですね。牧場時代は大人しく、人なつこい馬でした。母系は成長力のある血統なので、古馬になってからも楽しみです。」と、喜びを語った。半兄は今年のアンタレスステークス(G3)を制したダイシンオレンジ。この先、兄弟揃って各地のダート戦線を沸かせてくれそうだ。