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サクセスビューティの半妹が誕生

  • 2010年06月28日
  • アワーミスレッグス2010
    アワーミスレッグス2010
  • アワーミスレッグス2010~2
    アワーミスレッグス2010~2
  • アワーミスレッグス2010~3
    アワーミスレッグス2010~3
  • 母のアワーミスレッグスと
    母のアワーミスレッグスと
  • 放牧地は日本で唯一の泥火山(でいかざん)に面し、起伏に富んでいる
    放牧地は日本で唯一の泥火山(でいかざん)に面し、起伏に富んでいる

 2002年のフィリーズレビュー(G2)を優勝したサクセスビューティ(牝11歳、父サンデーサイレンス)の母アワーミスレッグス、今年は4月19日にゼンノロブロイ産駒の牝馬が誕生している。

 本馬の父ゼンノロブロイは、2003年2月デビュー。青葉賞(G2)を勝ち日本ダービー(G1)に駒を進めるも勝ったネオユニヴァースに1/2馬身差の2着と惜敗した。古馬となった4歳時に本格化を迎えると、天皇賞(秋)(G1)、ジャパンカップ(G1)、有馬記念(G1)とG1を3連勝し、2004年のJRA賞年度代表馬に選出された。2005年には海外にも挑戦し、英国のインターナショナルステークス(G1)でも2着と好走した。通算成績20戦7勝。

 2006年春より安平町の社台スタリオンステーションにて種牡馬入り。初年度は216頭に種付けを行い、産駒のサンテミリオンがオークス(G1)を優勝、初年度産駒からクラシックホースを送り出した。他にもペルーサが青葉賞(G2)、コスモネモシンがフェアリーステークス(G3)を勝った他、地方競馬ではマカニビスティーが東京ダービー(S1)を勝つなど、多くの活躍馬を送り出している。

 本馬の母アワーミスレッグスは今年17歳の輸入繁殖牝馬。13年間で11頭の産駒が誕生しているが、今年生まれた本馬を含めて9頭が牝馬という『メス腹』(牝馬の産駒が多い事)だ。孫のサクセスブロッケンとマカニビスティーが活躍中だ。

 「サクセスブロッケンもマカニビスティーも他所の牧場の生産馬ですが、アワーミスレッグスの一族から活躍馬が出てくれることは素直に嬉しいですね。牝系は色々な牧場に散らばってしまいましたから、ウチにも後継牝馬を残したいですね」と語ってくれたのはタニグチ牧場の谷口さん。

 本馬の父はゼンノロブロイ、そして1歳牡馬の父もゼンノロブロイ、先日の東京ダービー(S1)を完勝したマカニビスティーと同じ父になる。「2年続けてゼンノロブロイを配合するとは先見の明がありますね」との問いには「たまたまの偶然ですよ。母馬が大きいのでコンパクトなロブロイを付けたら、良い形の仔が出来たので2年続けて配合しました。本当は今年も付けたかったんですが、ゼンノロブロイの人気が凄くて付けられませんでした。代わりに(同じく体のコンパクトな)チチカステナンゴを付けました」謙遜しつつ答えてくれた谷口さんだが、マカニビスティーの活躍を考えると、やはり先見の明があったという事だろう。

 「去年の1歳よりも、今年の当歳の方がゴツイ感じがしますね。上背もあって大きくなるんじゃないでしょうか。輸入繁殖牝馬でこれほど長く活躍馬を送り出してくれる馬はなかなか居ませんから、この仔にも期待していますよ」と語ってくれた。枝葉を広げる一族のこれからの活躍に期待したい。