馬産地ニュース

北海道スプリントCはミリオンディスクが優勝

  • 2010年06月18日
  • パドックでのミリオンディスク
    パドックでのミリオンディスク
  • 好位から鋭く抜け出して快勝
    好位から鋭く抜け出して快勝
  • 喜びの口取り
    喜びの口取り
  • 優勝馬関係者の皆さん
    優勝馬関係者の皆さん
  • ミリオンディスクを勝利へと導いた蛯名騎手
    ミリオンディスクを勝利へと導いた蛯名騎手

 6月17日、門別競馬場では交流重賞・第14回北海道スプリントカップ(Jpn3)[クロフネ賞]が行われた。

 今年はダート7戦無敗の3歳牝馬ラブミーチャンをはじめ、交流重賞で堅実なレースぶりが光るミリオンディスク、オーストラリアの名手クレイグ・ウィリアムズ騎手を配して挑む古豪ガブリン、昨年のこのレースの覇者ヴァンクルタテヤマなど快速自慢14頭が集結した。

 レースは予想通りラブミーチャンがハナを切る展開。51kgの軽量も生かして果敢に主導権を握るも、やすやす逃がすまいとキャリアで上回る古馬陣ポートジェネラル、ダイワディライトも並びかけ、序盤から厳しい流れに。直線に入るとラブミーチャンが粘り込みを図ったが、先行各馬を見ながら好位で仕掛けのタイミングをうかがっていたミリオンディスクが強襲。直線半ばで鋭く抜け出し、1分9秒6のレコードタイムで快勝した。2着は直線でよく伸びたガブリン。歴戦の古馬相手ながら、ラブミーチャンも3着と意地を見せた。

 ミリオンディスクを勝利に導いた蛯名正義騎手は表彰式のインタビューで、「良いスタートを切って、4コーナーでの手応えも良く、いつでも抜け出せると思いました。ここ3戦が惜しい競馬でしたし、勝てて良かったです。まだまだ強くなっていく馬だと思うので、これからも応援宜しくお願いします。」と、笑顔で受け答えた。蛯名騎手自身は今年、アパパネとのコンビで牝馬クラシックG1を2勝しており、夏競馬へ向けて好調をアピールした結果となった。

 ミリオンディスクは千歳の社台ファーム生産馬。母は現役時代6勝を挙げた活躍馬で、半弟にきさらぎ賞(G3)2着のリクエストソングがいる。門別競馬場へ応援に駆け付けた同牧場・調教主任の斉藤孝さんは、「優勝できて非常に嬉しいです。牧場にいた頃から素晴らしい馬でしたが、ケガがあったり、一度地方競馬へ転入したり、波瀾万丈な過去があったので喜びもひとしおです。よく困難を乗り越えてくれましたね。1分10秒台を切った勝ち時計も優秀でしたし、今後が楽しみです。」と、喜びを語ってくれた。

 持ち前のスピードに磨きをかけ、北の地で重賞2勝目を果たしたミリオンディスク。大舞台での実績十分のパートナーを味方に、ダート短距離戦線の頂へ向けて突き進む。