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エスポワールシチーの全弟が誕生

  • 2010年05月11日
  • エミネントシチーと当歳(牡、父ゴールドアリュール)
    エミネントシチーと当歳(牡、父ゴールドアリュール)
  • 同

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  • エミネントシチー2009
    エミネントシチー2009
  • 早生まれグループの放牧地の様子
    早生まれグループの放牧地の様子
 5月5日に船橋競馬場で行われたかしわ記念(Jpn1)を連覇し、ダートG1(Jpn1)5連勝中のエスポワールシチー(牡5歳、父ゴールドアリュール)の母エミネントシチーが、繋養先の幾千世牧場で4月28日に父ゴールドアリュールの牡馬を無事出産した。

 エスポワールシチーは2005年4月22日、母エミネントシチーの初仔として誕生したが、当時は母馬の子宮の回復が思わしくなく、繁殖牝馬を続けることが難しいという判断で幾千世牧場内にある乗馬施設「スカーレット乗馬クラブ」で乗用馬として過ごしていた事もある。

 ダートに舞台を移したエスポワールシチーの破竹の快進撃に触発されて、昨年繁殖牝馬への復帰が決定、関係者の苦労の末に無事にゴールドアリュールを受胎し5年ぶりの出産となった。

 「予定日が4月3日で出産が25日も遅れたので、無事に生まれてくるまでは気が気じゃありませんでしたが、元気な仔が生まれてくれて良かったです」と語ってくれたのは幾千世牧場スタッフの三代さん。

 「お産が遅れたので体は大きく出ました。毛色は鹿毛で父よりも母に似ていますね。全兄のエスポワールシチーは当歳時は大人しかったのですが、この仔はなかなかやんちゃです。生まれて10日ばかりしか経っていませんが、母馬に甘え過ぎることも無く芯のしっかりした仔です」。

 出産の数日前には、牧場の皆さんが期待していたルクソールシチー(牡3歳)が競走中に故障を発症し予後不良となる辛い出来事もあっただけに、エスポワールシチーの全弟の誕生は心が救われる明るい出来事だったという。

 エスポワールシチーはかしわ記念(Jpn1)を連覇し、米国ブリーダーズカップクラシック(G1)への参戦計画が発表され、更なる活躍が期待されている。母のエミネントシチーの今後の繁殖牝馬としての活躍にも期待したい。
取材班

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