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ラブミーチャンがエトワール賞を優勝

  • 2010年05月21日
  • 懸命に逃げるラブミーチャン
    懸命に逃げるラブミーチャン
  • 大勢での口取り
    大勢での口取り
  • 五十嵐冬樹騎手とコンビを組んだ
    五十嵐冬樹騎手とコンビを組んだ
  • 関係者の皆さん
    関係者の皆さん
  • 当日はラブミーチャンのグッズ販売も行われた
    当日はラブミーチャンのグッズ販売も行われた

 5月20日、門別競馬場では北海道スプリントカップ(Jpn3)の前哨戦、第10回エトワール賞(H3)[サクラバクシンオー賞]が行われた。

 今年は昨年の道営スプリント(H2)優勝馬ミスティックダイヤ、昨年の北斗盃(H2)を制したサンサンヒカリ、一昨年のエーデルワイス賞(Jpn3)の勝ち馬アンペアといった重賞ウイナーが顔を揃えたが、何といっても注目は笠松から参戦のラブミーチャンだ。昨年、全日本2歳優駿(Jpn1)を制し、NARグランプリ2009年度代表馬に輝いた。初芝となった前走のフィリーズレビュー(G2)こそ敗れたが、ダート戦に限っては6戦無敗。北海道スプリントカップ(Jpn3)を目標に早くから門別競馬場入りし、ここをステップレースに選んできた。今回は単勝1.3倍の断然の1番人気に支持された。

 レースはラブミーチャンが好スタートからダッシュ良くハナを切り、終始先頭をキープ。最後の直線に入って粘り込みを図ると、中団に待機していたアンペアが猛追。2頭並んだところでゴールとなったが、五十嵐冬樹騎手の叱咤激励に応え、ラブミーチャンがアタマ差しのいだ。

 今回初めてコンビを組んだ五十嵐冬樹騎手はレース後のインタビューで、「攻め馬にも乗っていましたが、手探りの状態でした。馬場が悪かったので、滑らないように注意しました。良いスタートを切って、道中もリラックスして走ってくれました。4コーナーを回るまで不安なく行けましたが、直線で反応が今一つでヒヤっとしました。何とか勝ってくれて良かったです。これからまたしっかり調整して次も頑張りますので、応援宜しくお願いします。」と、ほっとした表情で答えていた。

 地方競馬のヒロインとして、次走予定の北海道スプリントカップ(Jpn3)でも注目が集まりそうだ。

 ラブミーチャンの生産は新ひだか町のグランド牧場。門別競馬場へ応援に駆け付けた同牧場の鈴木マネージャーは、「最後はハラハラしましたが、勝てて良かったです。今回も素晴らしいダッシュ力で、スピードのあるところを見せてくれましたね。」と、笑顔でレースの感想を語った。

 この日は門別競馬場でラブミーチャン・グッズの抽選会と販売が行われた。ラブミーチャン・カラーでもあり、開運カラーでもあるという黄色をモチーフとしたキャップやタオルが並べられ、来場客の興味を誘っていた。販売スタッフの谷岡さんは、「幅広い年齢の方にグッズをご購入いただきました。ラブミーチャンが出走予定の北海道スプリントカップの日も門別競馬場で出店を予定しています。馬と一緒に競馬場を盛り上げていけたらと思います。」と、語っていた。

 初めてのコース、初の古馬相手でありながら、圧倒的な人気を背負っての勝利は胸を張れるものだろう。持ち前のスピードに磨きをかけ、次走予定の北海道スプリントカップ(Jpn3)で父仔制覇を成し遂げる可能性も十分だ。
取材班