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コスモバルクがビッグレッドファームに到着

  • 2010年04月01日
  • ビッグレッドファームに到着したコスモバルク
    ビッグレッドファームに到着したコスモバルク
  • 同

  • ファンやマスコミ、牧場関係者が出迎えた
    ファンやマスコミ、牧場関係者が出迎えた
 ホッカイドウ競馬の星として全国のファンに夢と希望を与えてきたコスモバルク(牡9歳、父ザグレブ)が3月30日午後、功労馬として余生を過ごすため、新冠町のビッグレッドファームに帰ってきた。

 コスモバルクは2003年夏、ホッカイドウ競馬が全国で初めて導入した認定厩舎制度の最初の登録馬として田部和則厩舎からデビュー。同競馬所属のままJRAに挑戦し続け、ラジオたんぱ杯2歳S(G3)、弥生賞(G2)、セントライト記念(G2)など重賞3勝挙げたほか、皐月賞(G1)2着、ジャパンC(G1)2着と大活躍した。さらに適鞍を求め、海外へも遠征。06年には地方所属馬として初めて海外G1のシンガポール国際航空C(G1)にも優勝するなど、輝かしい成績を残した。

 昨年の有馬記念(G1)を最後に愛国への移籍が決定していたが、左後肢の剥離骨折が判明したため、現役続行を断念。7年に及ぶ現役生活に終止符を打つことになった。

 出国準備をしていた茨城県のビッグレッドファーム鉾田から凱旋したコスモバルクは、長旅の疲れも見せず元気いっぱい。海外遠征にも同帯するなど長年に渡り苦楽を共にした同ファームの榎並健史さんは「元気そうで一安心しました。長い間お疲れ様。これからは幸せな老後を送ってほしい。バルクと共にシンガポールまで行き、レースに優勝するという素晴らしい経験をさせてもらいました。レースへの緊張感はありませんでしたが、バルクは周囲の反応や期待が大きかった馬なので、そういう意味でプレッシャーはありましたね」と思い出を語ってくれた。

 住まいはロサード、スパイキュールと同じ種牡馬厩舎。VIP待遇で余生を送る。パドックは事務所横の大きな放牧地。道路に面しているため見学は可能だ。ファンに夢と希望、勇気を与えてくれたコスモバルク。ホッカイドウ競馬でも引退セレモニーが計画されている。
取材班