馬産地ニュース

JRA日高育成牧場にて育成馬の展示会が開催される

  • 2010年04月13日
  • 育成馬の展示会
    育成馬の展示会
  • 朝井洋日高育成牧場場長
    朝井洋日高育成牧場場長
  • 展示会風景
    展示会風景
  • 騎乗供覧の様子
    騎乗供覧の様子
 4月26日に中山競馬場で行われる「第6回ブリーズアップセール」に上場されるJRA育成馬の展示会が12日、浦河町のJRA日高育成牧場で行なわれた。生産者や購買予定者など約250人が来場し、会場は賑わいをみせた。

 今回、展示されたのは、JRAが昨年の全国1歳市場(九州1歳市場、八戸1歳市場、セレクトセール、セレクションセール、サマーセール)で購入した80頭のうち、同日高育成牧場で育成、調教された56頭(牡28頭、牝28頭)。昨年は千葉サラブレッドセールでの購買は見送られたが、オータムセールを除く(2009年現在)全国の1歳市場が購入対象となっている。

 専門知識や購買の経験が豊かな専門職員によって、血統や馬格、健康状態などから精査された馬たちは市場取引後、九州宮崎と北海道日高にある2つの育成牧場で育成、調教される。

 体調不良により欠場した1頭を除く55頭が4班に分かれて比較展示を行った後、51頭が3班にわかれて1周1600mのトラックコースで騎乗供覧を行った。ブリーズアップセールは「2歳調教セール」のこと。2歳セールは、米国流の“時計の速さ”で馬を高く売るセールや欧州流の調教タイムよりトータルの馬の仕上がりをアピールしていくせりがあるが、JRAブリーズアップセールは、“時計よりも馬の走法や出来映え”を購買者にアピールするせりとなっている。今年で第6回目となる同セールだが、すでに2008年のJRA最優秀2歳牡馬のセイウンワンダーや2006年の桜花賞戦線をにぎわせたダイワパッションなどが活躍している。

 JRAでは、これら育成馬を通して生産育成に係わる調査研究や技術開発を行い、得られた成果を各地の講習会などを通して普及している。

 朝井洋日高育成牧場場長は「JRAの基本理念である馬と人との信頼関係を築いた上で馴致、調教された馬たちです。活躍を期待しています」とコメントした。これらの馬たちは18日に中山競馬場に向けて出発する。
取材班