馬産地ニュース

日高装蹄競技大会が行われる

  • 2010年04月13日
  • 日高装蹄競技大会
    日高装蹄競技大会
  • 高温で熱した1本の鉄棒を蹄に変えていく
    高温で熱した1本の鉄棒を蹄に変えていく
  • 燃え盛る高炉の前で真剣な表情
    燃え盛る高炉の前で真剣な表情
  • 歩様などから装蹄を判断する
    歩様などから装蹄を判断する
 「蹄なくして、馬なし」ということわざ、格言があるように、馬という動物にとって蹄はとても大切でデリケートな部分である。近年ではその重要性が見直され、全国で装蹄競技大会なども行なわれるようになった。

 馬産地・日高も例外でなく、4月8日に「第16回装蹄競技大会(主催・北海道日高装蹄師会)」が浦河町のJRA日本中央競馬会日高育成総合施設軽種馬装蹄所で開催された。この大会で上位4位までに入賞すると、10月に宇都宮で行なわれる全国装蹄競技大会に推薦されるとあって、日高・胆振管内から大会に出場した22歳から37歳までの8人の選手が真剣に腕を競い合った。

 競技は3種目に分かれて行われた。
1.装蹄判断(所要時間25分)
 馬1頭を8人の選手が立ち姿や歩様などから、装蹄判断を行う。

2.装蹄(所要時間45分)
 競技用馬の装蹄用の造鉄前後各1個を作成し、それぞれを装蹄する。

3.単独造鉄(所要時間25分)
 3分6鉄桿を用いて、前後各1個を作成する。

 8人が2組に分かれて競い合い、審査の結果、浦河町の豊巻亮さん(32)が初優勝した。

 ディープインパクト活躍の影に“カリスマ”といわれる装蹄師がいたことでもクローズアップされた装蹄師。装蹄とは、蹄にU字型の蹄鉄を打ちつけることを言うが、単に打ち付けるだけでなくその馬にあうように削蹄(さくてい)を施し、蹄鉄を微調整しながら打ち付ける。ミリ単位で行なわれるその作業は、まさに専門職人だ。蹄の大きさや形はそれぞれの馬で異なるために、その馬にあう装蹄を素早く判断し、行わなければならない。

 3種目合計500点満点で採点が行われた結果は以下のとおり。上位4人は全国大会への出場が決まり、健闘を称えあった。

[部門賞]
 装蹄判断部門賞  浦河町・大東正史
 装蹄部門賞  苫小牧市・中舘敬貴、浦河町・豊巻亮(同点)
 単独造鉄部門賞  新ひだか町・小池正浩

[総合]
 優 勝 浦河町・豊巻亮(同点)
 準優勝 浦河町・大東正史
 3  位 苫小牧市・中舘敬貴
 4  位 新ひだか町・小池正浩

取材班