馬産地ニュース

日高軽種馬農業協同組合の総代会が行われる

  • 2010年03月20日
  • 活発な意見交換が行われた総代会
    活発な意見交換が行われた総代会
  • 日高軽種馬農業協同組合荒木正博組合長
    日高軽種馬農業協同組合荒木正博組合長
  • 生産団体表彰
    生産団体表彰
  • G1レース優勝馬生産牧場表彰
    G1レース優勝馬生産牧場表彰
 日高軽種馬農業協同組合(本所・浦河郡浦河町、荒木正博代表理事組合長、会員数913人)の第39回総代会が19日、新ひだか町公民館・コミュニティセンターで開催された。様似地区から平取地区までの8地区から選出された総代、組合員ら併せて約200人が出席して生産地の将来を話し合った。

 会に先立って行われたJRA日本中央競馬会生産者団体賞表彰では第2位になった静内軽種馬生産振興会(ウオッカ、スリーロールスなど)と3位の新冠軽種馬生産振興会(ローレルゲレイロ、マイネルキッツ)がJRA水野豊香馬事部生産育成対策担当理事より表彰され、JBBA日本軽種馬協会による平成21年度の日高地区G1レース優勝馬生産牧場の表彰式ではジャパンカップ(G1)や安田記念(G1)、ヴィクトリアマイル(G1)に優勝し、2年連続年度代表馬に輝いたウオッカを生産したカントリー牧場や短距離2冠に輝いたローレルゲレイロの村田牧場、天皇賞(春)(G1)優勝のビッグレッドファームなど7牧場とシンガポール4歳三冠に優勝したジョリーズシンジュを生産した丸幸小林牧場が日本軽種馬協会西村啓二副会長から記念の賞状と記念品を贈られた。

 開会宣言のあと、壇上に立った荒木組合長は「ウオッカ号やローレルゲレイロ号など日高産馬の活躍があった1年でしたが、世界的な金融危機、株価の低迷、円高の進行など景気回復感に乏しい1年でもありました。中央競馬、地方競馬ともに売得金に関しては厳しい状況が続き、JRAによる競馬奨励策が大幅な減額をされる中、生産者賞は減額幅が抑えられることになりました」と概況を振り返り、懸案事項でもあった“主取手数料導入”については「私たち生産者にとっては馬が売れることが一番であり、売却額、売却率の向上を目指すべく、慎重に協議を重ねてきました。今後も意識改革、また負荷の均等化という意味で必要と感じておりますので、継続して提案していきたい」と意欲を見せた。

 本人出席、委任状併せて197人(総代数267人)の出席となった会は、議長に新冠町の中川信幸さん、日高町の庄野宏志さんを選出し、川越参事の説明で進行した。平成21年度の事業報告、貸借対照表、損益計算書、剰余金処分案や市場振興積立金の設定、平成22年度の事業計画ならびに収支計画など用意された11の議案はすべて賛成多数で承認、可決された。

 また、現在テイエムオペラオーやアドマイヤボス、ゴーカイなどがけい養されている軽種馬農協門別種馬場については「担当委員会ならびに理事会において合理化案が慎重に審議され、種牡馬事業は平成22年をもって終了し、閉場する」と報告があった。なお、けい養種牡馬については、それぞれが、それぞれの状況と照らし合わせて新天地を探すことになる。

 約3時間に及ぶ総代会では、途中に活発な意見交換もあったが、それもまた出席した生産者それぞれが真剣に自分たちの将来について考えているからこそのもの。本格的な出産、種付シーズンを迎える前に有意義な総代会となった。なお、任期満了に伴う理事の改選で6人の新理事が選任された。


様似:中脇一幸
様似・浦河:富田秀一(新)
浦河:本巣俊光
    木村晃悦
    土居俊彦(代表監事)
荻伏:上山牧夫
    伏木田達之
三石:佐藤陽一
    前川則久(新)
静内:藤原俊哉(新)
    三宅光男(新)
    渡辺和則(新)
新冠:荒木正博
    須崎孝治
    橋本正光(監事・新)
門別:高山和士
    木村貢
    古川雅且
平取:稲原美彦(新)
取材班