馬産地ニュース

スクリーンヒーローがレックススタッドにスタッドイン

  • 2009年12月13日
  • レックススタッドに到着したスクリーンヒーロー
    レックススタッドに到着したスクリーンヒーロー
  • 長旅の疲れを見せず、落ち着いた様子だった
    長旅の疲れを見せず、落ち着いた様子だった
  • 今後は血統を後世へ残す仕事が待っている
    今後は血統を後世へ残す仕事が待っている
 12月10日、昨年のジャパンカップ(G1)を制したスクリーンヒーロー(牡5、父グラスワンダー)が、新ひだか町のレックススタッドに到着した。

 午前9時半、関係者が見守る中落ち着いた様子で馬運車を降り、ゆっくりと周りを見渡す。若干輸送減りしているものの、迎えた生産牧場でもある社台ファームスタッフからは「まだまだ走れそうなのに…」とため息の漏れる堂々としたスタッドインだった。

 スクリーンヒーローは父グラスワンダー、母ランニングヒロイン、母の父サンデーサイレンス。祖母にダイナアクトレス、おじに日経賞(G2)など重賞2勝したステージチャンプ、おばに札幌3歳S(G3)など重賞2勝プライムステージ。従兄弟に中山大障害(JGI)などJG1・2勝のマルカラスカル、東京新聞杯(G3)などG3・2勝のアブソリュートがいる血統。

 デビューは06年11月。3戦目で勝ち上がると3歳時はラジオNIKKEI賞(G3)2着、セントライト記念(Jpn2)を3着するなど、重賞勝ちには届かなかったが重賞でも通用する能力の高さをみせていた。セントライト記念(Jpn2)で菊花賞(Jpn1)への権利を得たが、骨折が判明。約1年間の休養を経て復帰後は格上挑戦したアルゼンチン共和国杯(Jpn2)を勝利。つづいて9番人気で臨んだジャパンカップ(G1)をもウオッカ、ディープスカイといった強豪を抑え制覇した。

 その後勝ち星はあげられなかったが、秋緒戦に選んだ天皇賞(秋)(G1)では持ち前の勝負根性をみせ2着と健闘。連覇を目指したジャパンカップ(G1)は直線後退して13着。レース後左前浅屈腱炎を発症し、引退、種牡馬入りが決定した。通算成績は23戦5勝(重賞2勝)、総収得賞金は5億340万3000円。

 種付料は受胎条件30万円、または出生条件50万円とリーズナブルな価格設定。同スタッドでは「血統背景も素晴らしいですし、ジャパンカップ(G1)を勝ったときは衝撃を覚えました。たくさんの繁殖牝馬を集めて欲しいですね」と期待している。
取材班