新ひだか町にて国際講演会が開催される
財団法人・競馬国際交流協会では、12月4日、新ひかだ町のウェリントンホテルに馬動物行動学者のスー・マクドネル博士(米・ペンシルベニア大学)を招いて「種馬・競走馬の行動心理学」をテーマとした国際講演会を開催した。
マクドネル女史はペンシルベニア大学獣医学部で馬の行動プログラムを専門とする獣医師。繁殖行動障害を持つウォーエンブレムの治療を手助けしたことでも知られている。
今回のテーマは大きく分けて3点。離乳ストレスの減少と、競走馬、及び種牡馬の行動心理学。
自然界ではゆるやかに行なわれる離乳を人為的に急ぐことは、馬に過度なストレスがかかり、結果、悪癖などを招くケースもあるという。そのため、より自然に近い状態で親から離れさせることの必要性を説き、ときにはベビーシッター役となるベテラン牝馬を交えることも有効だと説明した。
また、今年のブリーダーズCクラシックでゲート入りを拒否したために発走除外になったクオリティロードの例をあげながら、なぜ馬がゲートを拒否するようになったのか、その原因を人間が理解することが大切だという自論を展開した。
また、ウマ科動物がハーレムを作ることにも注目。その社会的な地位が生殖機能にまで影響を及ぼすことや、エリート種牡馬ばかりが集まる種牡馬厩舎になじめない馬の場合は、馬房と管理方法を変化させることで繁殖行動を劇的に変化させることもあるといった例を紹介した。
いずれにしても、心理学的なアプローチから競走馬を取り扱うというのは、概念では存在していたが、新しい試み。集まった150人の生産者、種牡馬飼養管理者らは熱心に聞き入っていた。
取材班
マクドネル女史はペンシルベニア大学獣医学部で馬の行動プログラムを専門とする獣医師。繁殖行動障害を持つウォーエンブレムの治療を手助けしたことでも知られている。
今回のテーマは大きく分けて3点。離乳ストレスの減少と、競走馬、及び種牡馬の行動心理学。
自然界ではゆるやかに行なわれる離乳を人為的に急ぐことは、馬に過度なストレスがかかり、結果、悪癖などを招くケースもあるという。そのため、より自然に近い状態で親から離れさせることの必要性を説き、ときにはベビーシッター役となるベテラン牝馬を交えることも有効だと説明した。
また、今年のブリーダーズCクラシックでゲート入りを拒否したために発走除外になったクオリティロードの例をあげながら、なぜ馬がゲートを拒否するようになったのか、その原因を人間が理解することが大切だという自論を展開した。
また、ウマ科動物がハーレムを作ることにも注目。その社会的な地位が生殖機能にまで影響を及ぼすことや、エリート種牡馬ばかりが集まる種牡馬厩舎になじめない馬の場合は、馬房と管理方法を変化させることで繁殖行動を劇的に変化させることもあるといった例を紹介した。
いずれにしても、心理学的なアプローチから競走馬を取り扱うというのは、概念では存在していたが、新しい試み。集まった150人の生産者、種牡馬飼養管理者らは熱心に聞き入っていた。
取材班