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交流重賞・北海道2歳優駿が行われる

  • 2009年11月06日
  • パドックでのビッグバン
    パドックでのビッグバン
  • 素晴らしい決め脚で勝利
    素晴らしい決め脚で勝利
  • 喜びの口取り
    喜びの口取り
  • 優勝馬関係者の皆さん
    優勝馬関係者の皆さん
 11月5日、門別競馬場では交流重賞・道新スポーツ杯第36回北海道2歳優駿(Jpn3)[ダイワメジャー賞]が行われた。

 今年はJRA所属馬4頭、迎え撃つホッカイドウ競馬所属馬9頭の13頭で争われた。1番人気は道営重賞2連勝中のビッグバン(牡2歳 父ネオユニヴァース)、2番人気は今回も鞍上に武豊騎手を配して挑むオノユウ(牝2歳 父バブルガムフェロー)が推され、まさに雌雄を決する一戦となった。

 レースはポップコーン(牡2歳 父アフリート)が逃げる展開で進み、上位人気のオノユウ、モエレエンデバー(牡2歳 父ゴールドヘイロー)らが先団を形成。4コーナーにさしかかって中団待機策のビッグバンが外に持ち出し進出、抜群の手応えから直線半ば鮮やかに抜け出した。2着には中団から脚を伸ばしたポシビリテ(牡2歳 父バトルライン)、3着にはインでロスなく立ち回ったブンブイチドウ(牡2歳 父アフリート)が入り、上位は道営勢が独占した。

 場内でレース回顧を担当した競馬ブックの高倉記者はレース後、「北海道2歳優駿でこれほど強い勝ち方をした馬はいないですね。」と、そのパフォーマンスの高さを強調した。

 ビッグバンの生産は新ひだか町のグランド牧場。今年は生産馬スズカコーズウェイが重賞を制し、同牧場ゆかりの血統であるナンテカ(牡2歳 父スマートボーイ)はビッグバンと同じく地方2歳重賞を制す活躍を見せている。門別競馬場へ応援に駆け付けた同牧場の伊藤佳幸社長は、「たいへん嬉しいです。どんな競馬になるかなと思って見ていましたが、桑村騎手の話では向正面までずっと抑えきれない手応えだったそうですよ。うまく乗ってくれましたね。今後が楽しみになりました。」と、喜びの表情でレースを振り返ってくれた。

 ビッグバンはホッカイドウ競馬のサポーターズクラブ対象馬でもあり、この日はおよそ10人の方が口取りに加わり、指名したファンは一様に笑みを浮かべていた。

JRAのG1ジョッキーも参戦し、今年のレースも見応えのある顔ぶれが揃ったが、終わってみればビッグバンの強さに脱帽の結果で、コスモバルク以来の新たなスター誕生を予感させる。勝ち時計も昨年の同レースと比べて1.1秒早いもので、歴代でも2位のものだ(※門別ダ1800m施行時の比較)。ホッカイドウ競馬の2歳王者として、今後もビッグバンの戦いぶりに注目したい。
取材班