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南部杯はエスポワールシチーが優勝

  • 2009年10月21日
  • 母エミネントシチー(幾千世牧場提供)
    母エミネントシチー(幾千世牧場提供)
  • 同

  • お祝いの花束
    お祝いの花束
  • 紅葉に染まる幾千世牧場
    紅葉に染まる幾千世牧場
 10月12日、盛岡競馬場で行われた第22回マイルチャンピオンシップ南部杯(Jpn1)はエスポワールシチー(牡4歳 父ゴールドアリュール)が優勝、3月のマーチステークス(G3)、5月のかしわ記念(Jpn1)に続いて重賞3連勝を飾った。

 当日は、同じ4歳馬のサクセスブロッケンと人気を二分する形となり、レースも終始2頭の争いとなったが、4コーナーを回って追い出すと後続を圧倒、2着サクセスブロッケンに4馬身差を付ける圧勝だった。

 本馬を生産したのは日高町幾千世地区の幾千世牧場。代表の鹿戸照美さんに喜びの声を聞いた。「当日は、盛岡競馬場に応援に行きました。夏は、宇治田原優駿ステーブルで過ごしたのですが、早めに厩舎に戻り南部杯(Jpn1)に向けて調整していました。今回、+14kgでしたが馬体も良かったですよ。フェブラリーステークス(G1)で負けた同期のライバル・サクセスブロッケンに勝てたのは嬉しかったですね。当日は遠くから多くの会員さんも応援に来てくれて、一緒に勝利を喜ぶことが出来て良かったです。」と喜びを語ってくれた。

 本馬の母エミネントシチーは、当サイト「重賞ウイナー・マーチステークス」で紹介したように、お産の状態が芳しくなく、乗用馬として飼養されていた。昨年、ダートに舞台を移して連勝を重ねた本馬の活躍に刺激され、今シーズンから繁殖牝馬に復帰することとなった。心配されていた受胎状況だが、3度の種付けの結果ゴールドアリュールを受胎した。紆余曲折を経ての受胎だけに鹿戸さんの喜びもひとしおで、来春生まれる全弟妹の誕生を今から楽しみにしている。

 次走、12月6日ジャパンカップダート(G1)に直行するか、間に11月3日JBCクラシック(Jpn1)を挟むかは、現時点では未定となっているが、勢いづいた本馬のこれからの活躍に期待したい。
取材班