馬産地ニュース

ライディングヒルズ静内で障がい者乗馬大会が行われる

  • 2009年10月05日
  • 会場のライディングヒルズ静内
    会場のライディングヒルズ静内
  • 大会の様子
    大会の様子
  • 同

  • 同

 10月4日、新ひだか町のライディングヒルズ静内にて「第1回ライディングヒルズ静内障がい者乗馬大会」が行われた。

 障がい者にとって「馬に接し、馬に乗ること、それ自体を楽しむこと」は、全身運動である乗馬による身体的効果、乗馬体験による満足感と自信が生まれる心理教育的効果、ボランティアや活動に関わる人々との交流による社会的効果が認められ、ライディングヒルズ静内では、2001年に創設された当初から「障がい者乗馬」に取り組んできた。

 大会には道内各地から22名が参加、選手と騎乗馬、ボランティア(サイドウォーカー)による三位一体で6つの競技が行われた。大会前には2日間に渡って「障がい者乗馬ボランティアのためのヘルパー講習会」(講師:太田恵美子氏、中田正子氏)が行われ、大会のボランティア希望者25名が受講、当日はJBBA((社)日本軽種馬協会)生産育成技術者研修生、静内乗馬少年団など総勢50名以上が裏方として大会をサポートした。


第1競技「部班 速歩班」北海道競馬調騎会会長賞
第2競技「部班」新ひだか町長杯
第3競技「ジムカーナー」教育長賞
第4競技「体験ジムカーナー」社会福祉協議会会長賞
第5競技「スラローム・ゲーム」加藤ステーブル賞
第6競技「体験スラローム・ゲーム」静内軽種馬生産振興会長賞


 当日はエキシビジョンとして、台湾で行われた障がい者乗馬の国際大会でメダルを獲得し、健常者の馬術大会にも出場し健闘している稲葉将君による「馬場馬術2科目演技」、JBBA研修生による「部班演技」、ホースクリニシャン宮田朋典氏による実演「馬と仲良しになる方法」が行われ来場者を楽しませた。

 大会長を務めた栃窪直人さん(ライディングヒルズ静内統括責任者)は大会を総括して「初めての開催で、進行には至らない部分もありましたが、怪我無く無事に開催することができ、参加者の皆さん、観客の皆さんが楽しんで頂けて良かったです。開催にあたって、多くのボランティアにお手伝いしていただきました。また、多くの方々に大会の協賛をいただき心から感謝しています。今後も継続して年に1度開催できればと思っていますので、ご支援よろしくお願いします。」と語ってくれた。

 全ての競技が終了した直後に、雷鳴と共に雨が降り出した。(競技は覆馬場で行なわれたのですが)「天気がもって良かったですね。」と話しかけると、「不思議な事に、子供達が馬に乗る時は天気になるんですよ。子供達の笑顔には『不思議な力』があるのかもしれませんよ。」と栃窪さんは言う。確かに、参加者の笑顔が印象に残る一日だった。「障がい者乗馬大会」の更なる普及と発展を願いたい。
取材班