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新種牡馬ザッツザプレンティの産駒がJRA初勝利

  • 2009年08月24日
  • ザッツザプレンティ
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 レックススタッドで種牡馬生活を送っているザッツザプレンティ(牡9歳、父ダンスインザダーク)産駒のシーズバレンタイン(牝2歳、母キャッツプライド、その父ヘネシー)が8月9日の新潟競馬2歳未勝利戦(芝1400m)を1分22秒8で優勝。本馬の産駒として中央・地方を通じての初勝利となった。勝ったシーズバレンタインは新馬戦を1番人気に押されながら2着に惜敗していただけに、嬉しい初勝利となった。

 ザッツザプレンティは2歳11月に栗東・橋口弘次郎厩舎からデビュー。新馬戦(芝2000m)を勝利のあと、2戦目京都2歳ステークス(OP、芝2000m)は後に朝日杯(G1)を制すエイシンチャンプの2着に惜敗するも、出世レースと言われる3戦目のラジオたんぱ杯2歳ステークス(G3)を優勝、一躍クラシック路線の有力候補に名乗りをあげた。

 皐月賞(G1)8着、日本ダービー(G1)3着と、春のクラシックでは二冠馬ネオユニヴァースの引き立て役に回ったが、神戸新聞杯(G2)5着から迎えたクラシック最終戦の菊花賞(G1)では、早め先頭の積極策でネオユニヴァース、ゼンノロブロイ、リンカーンら強豪を押さえ込んで優勝。待望のG1勝利を挙げるとともに、この勝利は“大種牡馬”サンデーサイレンスの孫世代による初G1制覇となった。

 本馬は2005年の天皇賞(G1)10着を最後に通算成績16戦3勝(重賞2勝)の成績で引退。2006年より社台スタリオンステーションで種牡馬入りすると、翌年からはレックススタッドに移動して種牡馬生活を続けている。初年度は51頭の種付けをおこない、39頭の産駒が競走馬登録されているが、レックススタッドに移動した2年目以降は22頭→5頭→11頭と苦戦している。

 「長距離血統というイメージがあって、生産者さんからは敬遠されがちですが、勝ち上がったシーズバレンタインは1400m戦を逃げて勝つというスピードを見せてくれたのは良かったですね。血統的には素晴らしい馬ですし、初年度産駒の活躍次第で巻き返しも出来ると思っています」とレックススタッドの泉山義春場長が語るように、産駒の活躍が期待されている。
取材班