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3歳馬による長丁場の重賞、王冠賞が行われる

  • 2009年08月27日
  • 返し馬のフーガ
    返し馬のフーガ
  • 王冠賞、1周目の直線
    王冠賞、1周目の直線
  • フーガが抜け出して快勝
    フーガが抜け出して快勝
  • 喜びの口取り
    喜びの口取り
 8月26日、門別競馬場では、3歳馬による今年最後の重賞、北海道新聞社杯・第30回王冠賞(H2・ダ2600m)[スペシャルウィーク賞]が行われた。8頭という少頭数で行われたが、道営重賞・華月賞(H3)を制したエイガゴールド(牡3歳、父ゴールドヘイロー)をはじめ、近走好走している面々が揃った。レースは単勝1番人気のフーガ(牡3歳、父メイショウドトウ)が、2周目向正面で先頭に立ちながらも一旦好位に控え、最後は先に仕掛けた馬たちを差し切って優勝。4月の北斗盃(H2)を右前球節捻挫で取り消し、重賞初挑戦となった6月の北海優駿(H1)では2着惜敗。今回、待望の重賞初制覇を飾った。


 騎乗した五十嵐冬樹騎手は、
「2600m戦でしたから、どのような展開になるか手探りのところがありました。1周目に押し出されるように逃げる形になりましたが、向正面で周りの馬が動いてくれて控えることができ、展開が向きました。抜け出してからは交わされないように一生懸命でした。また強くなっていく馬だと思うので、応援宜しくお願いします。」
と、優勝インタビューで答えた。


 本馬のオーナーブリーダーは浦河町の金成吉田牧場。ガーネットS(G3)を制したスリーアベニューを生産した牧場だ。牧場の方々も口取りに参加し、嬉しい表情を見せていた。レース後の感想を伺うと、
「この馬はデビュー前にケガをしてしまって、自己所有馬として走らせることにしました。重賞を勝つまでの馬になってくれて、本当に嬉しいです。今後も活躍して欲しいですね。」
と、喜びを語った。


 これで通算成績は6戦4勝。まだ底を見せていないだけに、更なる飛躍に期待がかかる。ホッカイドウ競馬を引っ張っていく存在へと成長して欲しい。
取材班