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皐月賞馬ヴィクトリーが種牡馬入り

  • 2009年08月21日
  • 社台SSに移動したヴィクトリー
    社台SSに移動したヴィクトリー
  • 同

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 8月13日に現役登録を抹消した、2007年の皐月賞馬ヴィクトリー(牡5歳、父ブライアンズタイム)が17日、休養先のノーザンファームから社台スタリオンステーションに移動した。

 ヴィクトリーは父ブライアンズタイム、母グレースアドマイヤという血統。半兄には同SSで種牡馬生活を送るリンカーン、おじに96年のダービー馬フサイチコンコルド、今年の皐月賞馬アンライバルドなどがいる超良血馬だ。

 デビューとなった2006年11月の新馬戦を5馬身差で圧勝。続くラジオNIKKEI杯2歳S (G3)では、果敢に先行したものの、フサイチホウオーの鬼脚に屈し首差2着。敗れはしたが、クラシックの登竜門とされるレースを好走したことで陣営の期待は高まった。

 3歳緒戦は皐月賞トライアルのひとつ、若葉Sを選択。見事、1番人気に応え皐月賞の出走権を手にした。7番人気での出走となった皐月賞では、鞍上の田中勝春騎手の手綱に導かれ2コーナーで先頭に。直線ではサンツェッペリン、フサイチホウオー、アドマイヤオーラらの追撃を鼻差凌ぎ切り、3歳牡馬クラシックの第一冠を手にした。この優勝は田中勝春騎手にとって15年ぶりのJRAのG1制覇となった。

 しかし、その後は激しい気性が災いし、全能力を発揮できずに試行錯誤。神戸新聞杯(G2)3着、京都記念(G2)3着などはあったが、勝ち鞍を積み重ねることはできなかった。

 来春の繋養先や種付料などの詳細は未定。一族が種牡馬として成功を収めていることもあり、産地では早くもブライアンズタイムの後継として大きな期待が寄せられている。
取材班