馬産地ニュース

ばんえい十勝の2008年度開催全日程が修了

  • 2009年04月06日
  • 多くの人出で賑わう帯広競馬場
    多くの人出で賑わう帯広競馬場

  • ばん馬による熱戦
    ばん馬による熱戦

  • ソリを引くばん馬と大勢の観客
    ソリを引くばん馬と大勢の観客

  • ばんえい記念優勝馬トモエパワー
    ばんえい記念優勝馬トモエパワー
 ばんえい十勝が2008年度の開催全日程(150日間)を終了した。
 3月29日には2008年度ばんえい十勝のクライマックスを飾る最強馬決定戦「農林水産大臣賞典 第41回ばんえい記念」が行われ、西弘美騎手が手綱を取るトモエパワー(牡9歳・松井浩文厩舎)が優勝。同レース3連覇の偉業を達成した。ばんえい競馬では最高重量の1000kg(牝馬980kg)のそりを引くこのレースには毎年全国からファンが観戦に訪れ、今年も多くの観衆で競馬場は盛り上がった。

 2008年度の調教師・騎手のリーディングは服部義幸調教師が98勝で2年連続のリーディングトレーナーとなり、ジョッキーでは鈴木恵介騎手が172勝で初の栄冠を手にした。新人騎手では長澤幸太騎手がデビューから僅か3か月で31勝をあげ、驚異のルーキーとして存在をアピールした。今年は長澤騎手を含め4人の新人騎手がデビューしており、今後は若手騎手の台頭にも注目が集まりそうだ。

 売上に目を移すと、2008年度ばんえい十勝の発売総額は115億5535万8700円で、予算対比97.17%、前年対比89.34%という結果となった。入場者数は帯広競馬場(本場)が21万4808人(前年対比90.57%)と減少し、直営場外も22万1287人(同83.80%)という結果に終わり、売上・入場者数共に予算・前年対比を下回る結果となった。
 来年度へ向けてオッズパーク・ばんえい・マネジメント(OPBM)事業推進部の木村幹人さんは、
 「来年度は昼間・ナイター開催の他に薄暮開催を開始し、秋以降はインターネットで新種馬券(5重勝単勝式)発売にも取り組みます。場内外のイベントも更に充実させて、馬券発売・入場人員の増加を図っていきたい。」
と、打開策に期待を寄せた。

 世界で唯一の競馬として、ばんえい十勝は観光資源としてのPRにも力を入れている。場内には子供連れのファンがばん馬と記念写真を撮る様子や、お土産やばんえいグッズを買い求めるファンの姿が目に付いた。帯広競馬場内のグッズショップ「リッキーハウス」の運営にあたる 「NPO法人とかち馬文化を支える会」の清原三枝子専務理事は、
「商品開発や店の運営には騎手や地元の帯広畜産大学の学生が協力してくれて、とても助かっています。2009年は帯広市単独開催となって3年目を迎えますので、来場客に飽きられないように新しい企画を練って、ばんえい競馬・十勝の馬文化を多くの方に伝えていきたいです。」
と、意気込みを語った。
 来年度の開催は2009年4月25日にスタートする。

                   日高案内所取材班