馬産地ニュース

キストゥヘヴンが白老ファームに繁殖入り

  • 2009年03月26日
  • 最後の旅に戸田調教師からプレゼントされた特注馬服
    最後の旅に戸田調教師からプレゼントされた特注馬服
  • 早速、元気良く放牧地を駈けるキストゥヘヴン
    早速、元気良く放牧地を駈けるキストゥヘヴン
  • 戸田調教師と迎えた牧場スタッフ、社台S.S.の徳武さん
    戸田調教師と迎えた牧場スタッフ、社台S.S.の徳武さん
 06年の桜花賞馬、キストゥヘヴンが23日早朝、繋養先となる白老の白老ファームに到着した。美浦トレーニングセンターから“最後の旅”を終えた織田厩務員と共に新天地へ降り立つと、長旅の疲れも見せず元気一杯。この日のために作ったという馬服には彼女の名前はもちろん、勝ち鞍全てが刺繍されており、戸田調教師からのプレゼントだそう。
 トレセンを出発する日が競馬開催日だったため見送りに立ち会えなかったという戸田調教師も競馬場から駆けつけ、愛馬との別れを惜しんでいた。
 しばらく馬房で休んだ後、放牧地に放されると筋肉を解すように走り回り、新しい生活をスタートさせた。
 初年度の交配相手にはチチカステナンゴが予定されている。

 キストゥヘヴンは、日高町の正和山本牧場生産。父アドマイヤベガ、母ロングバージン(母の父ノーザンテースト)。伯母にエリザベス女王杯を制したロンググレイスがいる血統。04年HBA オータムセール1歳において970万円で落札され、亡き父、アドマイヤベガにその活躍が届くようにと願いを込めて「天国へのキス」と名付けられた。
 
 05年12月のデビューから4戦目で初勝利を飾ると、フラワーC(G3)で重賞初制覇。続く桜花賞では低評価を覆し優勝、三連勝でGIのタイトルを奪取した。07年には米国へ遠征しキャッシュコールマイル(G2)を日本馬最先着の4着と健闘したが、勝利からはしばらく遠ざかっていた。昨年の京成杯オータムH(G3)で桜花賞以来約2年5か月ぶりに勝利。 ラストランとなった中山牝馬 S(G3)では内から鋭く抜け出す快勝で有終の美を飾った。
通算成績27戦5勝(うち海外1戦0勝、重賞4勝)。

                日高案内所取材班