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オークス馬、ローブデコルテに初仔が誕生

  • 2010年02月25日
  • ローブデコルテとその初仔
    ローブデコルテとその初仔
  • 同

  • ローブデコルテの10(父、アグネスタキオン)
    ローブデコルテの10(父、アグネスタキオン)
  • 一緒に雪の上を駆けまわっていた
    一緒に雪の上を駆けまわっていた
 07年のオークス馬、ローブデコルテ(牝6、父Cozzene)に待望の初仔が誕生した。

 2月3日、新冠町のノースヒルズマネジメントで産声をあげたのは、アグネスタキオンを父に持つ芦毛の牝馬。1月26日の予定日から1週間ほど遅れたものの、父のラストクロップでもある産駒の誕生に牧場は喜びに沸いた。

 ローブデコルテは04年生まれの米国産馬。同期にはウオッカやダイワスカーレットがいる“牝馬最強世代”となる。桜花賞(Jpn1)はダイワスカーレット、ウオッカらに先着を許す4着だったが、桜花賞1、2着馬不在で混戦模様のオークス(Jpn1)を直線抜け出した1番人気ベッラレイアを大外から猛追。ハナ差退けレースレコードで快勝。女性の礼装を意味するローブデコルテの名に相応しいタイトルを手に入れた。その後アメリカンオークス(G1)に遠征したが5着に惜敗。4歳秋の府中牝馬S(G3)を最後に現役を引退し、母となる準備をはじめた。

 「早い時期に引退して、いい状態で種付けできたのが良かったようで、初産とは思えないほど立派なお腹になり、お産も安産でした。牝馬ですが華奢な印象はなく、がっちりとした体型をしています。子育ても上手ですし、受胎が確認された後はマタニティブルーだったのか少しカリカリしていましたが、出産後は優しい表情に変わっていい母親になっていますよ。今年の配合相手はマンハッタンカフェを予定しています」と福田洋志マネージャー。

 今年は例年より雪の多い日高地方。深く積もった雪の上を娘と一緒に駆け回るローブデコルテの姿は、母となった喜びを全身で表現しているようにも見えた。今はまだ目の周りあるわずかな差し毛が芦毛の証。母と同じように全身グレーに包まれるころ、競走馬デビューを迎える。
取材班