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フサイチホウオー、リシャールがアローSに種牡馬入り

  • 2008年08月12日
  • アロースタッドに入厩したフサイチホウオー
    アロースタッドに入厩したフサイチホウオー
  • 同

  • フサイチリシャール
    フサイチリシャール
 現役登録を抹消後、その動向が注目されていたフサイチリシャール(牡5歳、父クロフネ、母フサイチエアデール)フサイチホウオー(牡4歳、父ジャングルポケット、母アドマイヤサンデー)の2頭が11日、来シーズンからの種牡馬供用に備えて、休養中のノーザンファームから新ひだか町のアロースタッドに移動した。
 午後2時過ぎ、同じ馬運車に乗り込んできた2頭は、出迎えたスタリオンスタッフらに手綱を取られてアロースタッドに降り立った。落ち着いた雰囲気を醸し出していたフサイチホウオーに比べて芦毛のフサイチリシャールはやや興奮気味。それでも、用意された馬房に入ると飼葉を口にするなど落ち着いたところを見せた。
 
 フサイチリシャールは、2005年のJRA賞最優秀2歳牡馬。2歳9月の未勝利戦快勝後は、萩S、東京スポーツ杯2歳S、朝日杯フューチュリティSと4連勝。萩Sではドリームパスポート、メイショウサムソン、ロジックらを一蹴し、東京スポーツ杯ではメイショウサムソン、オンファイアを相手にレコードタイムで快勝した。その後はやや伸び悩んだが3歳秋の阪神Cを快勝するなど活躍した。通算24戦5勝2着3回。
 
 フサイチホウオーは今春のオークスを勝ったトールポピーの全兄で、昨年のダービーで1番人気に支持された素質馬。2歳10月のデビュー戦快勝後、東京スポーツ杯2歳S、ラジオたんぱ杯2歳S、共同通信杯3歳Sと4連勝。皐月賞では直線で大きな不利をこうむりながらヴィクトリーから時計差なしの3着に追い込み、広い府中に変わったダービーでは人気を集めた。その後はスランプに陥ったが、能力は高く評価されていた。
 
 事務局の㈱ジェイエスでは「高い能力を示した馬ですし、人気のあるクロフネ、ジャングルポケットの最初の後継種牡馬という意味でも注目していました。迎え入れることが出来てよかった」と笑顔。来シーズンまでたっぷり時間があるのでゆっくりと体作りに励む方針だ。

                    日高案内所取材班