馬産地ニュース

静内でテリールイス、井上裕士獣医師の講演会

  • 2008年03月03日
  • 講演会の様子
    講演会の様子
  • テリー ルイス獣医師
    テリー ルイス獣医師
  • 井上裕士獣医師
    井上裕士獣医師
 より効率的な生活活動を目指し「繁殖シーズンに向けた牝馬の管理について」をテーマにした講演会(主催・静内軽種馬生産振興会=西村和夫会長)が2月27日、静内ウエリントンホテルで約300人を集めて開催された。
 
 今回の講師はオーストラリアやアメリカ、カナダなどの国々で獣医師として活躍し、メルボルン大学で馬の繁殖について教鞭をとっているテリールイス獣医師と、同じくオーストラリアで勤務経験があり現在は静内イノウエホースクリニックを開業している井上裕士獣医師。
 井上氏は「初回発情で交配すべきか」をテーマに、子宮内貯留液の有無、性状による受胎率の違いなどのデータを参考に、子宮が回復しないままの交配では受胎率は悪く、分娩時期が繁殖シーズンの早期であれば、初回発情は見送りPG投与によるショートサイクリングを推奨したいと発表。
 テリールイス氏は繁殖牝馬の受胎率向上のための基本的なアプローチ(投薬、器具など)を紹介し、その後は実際に行われているサラブレッド育成の問題点とオーストラリアの受胎データなどを紹介しながら賢い牝馬の管理方法などを紹介した。講義終了後の質疑応答では専門的な獣医用語を交えた質問が相次ぎ、関心の高さをうかがわせていた。

              日高案内所取材班