馬産地ニュース

馬インフルエンザに関する講習会が開催される

  • 2008年03月13日
  • 講演を行なう講師
    講演を行なう講師
  • ぎっしりと埋められた会場
    ぎっしりと埋められた会場
昨年、猛威を振るい36年ぶりにJRAの開催を中止させた馬インフルエンザに対して、正しい知識を理解してもらおうと日高獣医師会では「馬インフルエンザに関する講習会」を3月10日、新ひだか町静内のウエリントンホテルで開催した。
 馬インフルエンザとは発熱を伴う急性の呼吸器疾患で、発熱(39度から41度)、咳、鼻水の垂下といった症状がみられ、家畜伝染病予防法においては届出伝染病に指定されているウイルス性の病気だ。
 今回は西英機氏(日高家畜保健衛生所次長)を座長に迎えて、①「馬インフルエンザ及び発生に伴う軽種馬防疫協議会の対応(JRA日本中央競馬会馬事部部長補佐の安斉了氏)」②「生産地における馬インフルエンザの防衛対応と課題(日高家畜保健衛生所予防課長の嵯峨伸彦氏)」③「馬インフルエンザの発生と今後の正常化にむけての方策(農林水産省消費安全局動物衛生課課長補佐の荻窪恭明氏」という演題で説明、討論などが開催された。
 講習会には約200名の獣医師、生産牧場関係者らが参加。今回の馬インフルエンザがどのように広まり、収束をみせたのか。そして今後はどのような対策が取られて行くのかが説明された。
 36年前の爆発的な広がりと比較して、迅速に沈静化できたことはワクチン接種の効果で、今後は衛生管理の対策の徹底や早期発見、早期診断体制の確立、あるいは陽性馬が確認された場合の移動制限などの措置や海外からの進入を防止することで、蔓延を防ぎたいまとめられた。