馬産地ニュース

浦河で第2回技術講習会が開催

  • 2008年01月25日
  • 熱弁をふるう岩崎教授
    熱弁をふるう岩崎教授
  • 同上
    同上
  • 熱心に聞き入る関係者
    熱心に聞き入る関係者
 浦河町の優駿サポート(谷川利昭代表)の平成20年度第2回技術講習会が1月23日、浦河町総合文化会館地下のミニシアターで開催された。
 今回の講師は、著書「馬産地80話~日高から見た日本競馬~」で06年度JRA賞馬事文化賞を受賞した岩崎徹札幌大学経済学部教授。農業経済学者の視点から馬産地の現状を浮き彫りにする講義に参加しようと近隣の牧場主ら約70人が参加した。
 岩崎教授は、馬産地日高の半世紀を振り返り、今後の日高を考えるうえで「売上3兆円、競走馬需要6000~6500頭を前提に計画をたてる」ことが必要だという見解を述べ、今後も「サラブレッドの需要は減り、サラブレッドの平均価格は停滞する。その一方で生産コストは下がらない」と説いた。その中で生産地が生き残っていくためには「個別経営の体質強化(生産・育成技術の向上と、経営センスを磨く)とともに、いかに、地域の複合化、多角化、システム化を行いうるか」として「家族経営が自己完結型に軽種馬経営を行える時代は終わった」と協業化を促進した。
 また、日本競馬の最大の特徴としてファンが創りあげた大衆競馬である点を指摘し、日高地方全体が活性化するためには軽種馬産業を中心とした総合産地を目指すべきだと自論を展開した。
 谷川利昭代表は「貴重なお話をいただいた。優駿サポートの方向性は間違っていないはずで一歩づつ前へ進んで欲しい」と生産者らを励ました。

                日高案内所取材班