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D・レイリー博士の「蹄壁の栄養と解剖」講演会開催

  • 2007年10月06日
  • 静内のホテルで行なわれた講演会
    静内のホテルで行なわれた講演会
 JBBA日本軽種馬協会では生産地技術高度化研修事業として、蹄角質の特性と栄養に関わる研究では世界的第一人者と言われるジョン・D・レイリー博士(英国)を招いて「蹄壁の栄養と解剖」をテーマとした講演会を新ひだか町静内のホテルで行った。

 講演会は、JRA競走馬総合研究所主任研究員の桑野睦敏氏を座長に進行。会場には300人を超える軽種馬関係者が集まって関心の高さをうかがわせた。
 「蹄なくして馬なし」のことわざがあるとおり、馬を飼養管理するうえで蹄管理はとくに重要な分野であり、そのノウハウについて、学びたいと言う生産者、育成者は多い。
 レイリー博士は、良質な蹄の成長には①栄養②環境③遺伝の3つがとくに重要だといい、幼駒の時代から定期的な削蹄を励行することはもちろん、蹄を形成する角質の健全性が不可欠だという自身の研究テーマを掘り下げて解説した。
 健康に生まれ、能力を持ったサラブレッドも蹄に不安を抱えたために十分な能力を発揮できないケースは多い。
 「どうしたら、良い蹄ができるのか」は生産者や育成者はもちろん、装蹄師や獣医師にとっても重要なテーマとなっている。もっとも大切なことは生産者や装蹄師、獣医師らが正しい知識を持ち、それぞれの立場の中で互いに理解をし、協力すること。集まった関係者らはメモやビデオカメラを手に熱心に聞き入っていた。

                   日高案内所取材班