馬産地ニュース

当歳馬のマイクロチップ埋め込みの状況

  • 2007年06月29日
  • 導入されたマイクロチップ
    導入されたマイクロチップ
  • チップを埋め込んでいる所
    チップを埋め込んでいる所
  • 専用の読み取り器による確認作業
    専用の読み取り器による確認作業
  • 安田牧場さんの御紹介~左が安田慶二社長、中左が村田彩獣医
    安田牧場さんの御紹介~左が安田慶二社長、中左が村田彩獣医
 今年産まれた産駒から、国内の競馬に出走するために義務付けられるマイクロチップの埋め込みが、せりを迎えて忙しさを増している。
 マイクロチップとは「固有の番号を書き込んだ超小型集積回路(IC)を内臓した長さ11mm、太さ2mmの小さなチップ」(登録協会の説明書より)で、専用の読み取り器で固有の番号を認識して個体識別できるもの。
 現在、日本では犬猫などのペットに一部利用されているそうですが、競走馬では、現在英国、愛国、仏国,豪国などで利用されている。
 個体識別は従来、毛色、頭部・肢部の白徴及び旋毛などの特徴で照合されていましたが、このマイクロチップ導入で短時間に正確な個体識別が可能になります。
 日本軽種馬登録協会北海道登録センターの高橋彪所長によると、「マイクロチップの機能が確実だと確認されるまでは、従来の方法と平行して行なう。」ということです。
 ちなみに、日本の産駒では、昨年の仏国の凱旋門賞に参戦したディープインパクトと帯同して他レースに出走したピカレスクコートが、仏国の規定で最初に埋め込まれている。
 また、マイクロチップの固有番号は、登録馬番号とは別で血統書にも加載されるという事です。

マイクロチップ番号 15桁 
392(日本)11(馬)××(チップ代理店)××××××××(馬番号)

 マイクロチップの埋め込みに同行させて頂きました。
 医療行為になるため村田彩獣医(HBA静内診療所エクワインメディカルセンター)と御協力を頂いた静内の田原安田牧場に。
 チップは専用の注射器で、左頚中央、たてがみの生え際から約5センチ下方に埋め込まれますが、何をされるか分からない当歳馬は驚くばかりです。村田獣医も「可哀そうなので素早く終わらせようとしています。」と女性らしさを覗かせながらも、手馴れた様子で一瞬のうちに埋め込みを済ませる。
 安田慶二社長も「うちは、まだ登録まで時間の余裕はあったのですが、これで当歳馬全部終わりました。」とホッとした様子でした。

                      日高案内所