夢の兄姉対決から４日。丸４年間の競走生活にピリオドを打ったダイワメジャー（牡６歳、父サンデーサイレンス、母スカーレットブーケ）が来春から種牡馬生活を送る北海道の社台スタリオンステーションに入厩した。
　午前７時過ぎ、馬運車から降りた同馬は、王者の威厳を誇らしげに堂々とした歩様をみせて出迎えた関係者をほっとさせた。
　
　03年の有馬記念当日にデビューした同馬は、出遅れた新馬戦こそ２着と敗れたが、２戦目の未勝利戦で後続に９馬身の差をつけて圧勝。スプリングＳ３着で出走権利をつかんだ皐月賞はＭ・デムーロ騎手とのコンビでコスモバルク以下に快勝した。その後、喘鳴症疾患に陥ったが、手術により奇跡の復活。天皇賞・秋、安田記念、マイルチャンピオンシップ２連覇など輝かしい足跡をターフに刻み、長くチャンピオンとして活躍した。
　
　美浦で見送った上原調教師もさっそく同スタリオンを訪れて「とても賢い馬で、丈夫な馬だった。良い仔を出して欲しい」と新生活を送る同馬を励ました。
　すでに総額18億円のシンジケートも組まれ、余勢権利（５００万円）も完売状態。放牧地では同期生で種牡馬としては先輩のキングカメハメハと隣同士となり、同馬を激しく意識する一面を見せて「良いライバル関係を築いて欲しい」とスタリオンスタッフから声をかけられていた。

　　　　　　　　　　　　　日高案内所取材班