馬産地ニュース

天皇、皇后両陛下がゆかりの二十間道路を行幸啓される

  • 2006年09月08日
  • 陛下のお車
    陛下のお車
  • 二十間道路を行幸啓される車列
    二十間道路を行幸啓される車列
  • 東宮殿下(後の大正天皇)行幸啓の様子~明治44年
写真提供 北海道大学付属図書館
    東宮殿下(後の大正天皇)行幸啓の様子~明治44年
    写真提供 北海道大学付属図書館

  • 新冠御料牧場~明治32年
写真提供 北海道大学付属図書館
    新冠御料牧場~明治32年
    写真提供 北海道大学付属図書館

7日、北海道を行幸啓中の両陛下が日高を訪問されました。
この日の夕方、新ひだか町静内の家畜改良センター新冠牧場(旧新冠御料牧場)を訪れた両陛下は、皇太子時代の昭和天皇が滞在された龍雲閣などを視察後、JBBA静内種馬場などスタリオン街として競馬ファンに馴染みのある二十間道路を行幸啓され宿泊先へ向かわれました。
 指定された奉迎場所には、40名ほどの人が集まっていましたが、札幌から来たと言う主婦は「札幌で美智子様を一目見させて頂いて、お美しさに感激しここまで追っかけてきました。」と、穴場と読んだ同場所での再奉迎に感動しきりの様子でした。

 この二十間道路は、当時、宮内省所管の御料牧場を視察される皇族の行啓通りとして造られました。7キロ続く沿道には桜が植えられ、その奥には松が配されて見栄えが良く、現在は「桜の名所百選」、「日本の道百選」などに選ばれて、多くの方が来訪されています。
皇族としては、昭和62年の三笠宮様以来の両陛下のご訪問は、日高の馬産関係者にとっても大変意味深いものであり、秋篠宮妃紀子さまの男児出産も重なり明るい話題の多い2日間でした。

 具足ながら、御料牧場は馬を好んだ明治天皇時代に開設され、当初、南部馬など在来和種が集められたが間もなく軽種馬を導入、軍馬としての改良などがおこなわれ馬産地日高の礎となりました。現在の洋式牧場を取り入れたエドウィン・ダンや彼を米国から招聘した北海道開拓使長官黒田清隆が功績を残したのもこの時期です。
 札幌の大通り公園には黒田清隆公の銅像がありますので、お寄りの際、関心のある方はご覧下さい。
                  7日取材  日高案内所