JRA日本中央競馬会が主催する「第6回JRAブリーズアップセール」が4月26日、好天の中山競馬場で行われた。73頭(牡37頭、牝36頭)の上場馬すべて売却され、2年連続100％の売却率を記録した。総売上は7億2912万円。牡馬の平均価格が1074万円で牝馬は921万円、

　セールに先立ち、水野豊香JRA生産育成対策担当理事は「一般のトレーニングセールは時計の速さによって能力をアピールして競うようなところもありますが、ブリーズアップセールは馬に過度な負担を強いることなく、本来の走行フォームや競走馬としての馴致状況をご確認いただくことをポリシーとしております。そうして取引された馬たちは、昨年の取引馬は85％以上が出走し、15頭が18勝をあげており、エスカーダ、ロジフェローズ、モンテフジサンと、3頭のオープン馬を輩出しております。残念ながらクラシック戦線を賑わせる馬はおりませんが、まずまずの成績ではないかと思っております。
　今年も取引された馬たちが2歳戦から活躍し、中央競馬を盛り上げてくれることを祈願したいと思います」と挨拶した。

　せりは序盤から活発な声の掛け合いになり、次々と落札。5頭の再上場も含め、73頭すべてが売却された。最高価格は上場番号3番の「ゲルニカの08(牡、父ロックオブジブラルタル)」の3150万円。牝馬では同37番の「ポレントの08(牝、父ネオユニヴァース)」の2047万5000円が高額で落札された。

　セール終了後、同理事は「今回、多くの購買者の皆様がセールに参加していただき、JRA育成馬に対して高い評価をいただけましたことを、心よりお礼申し上げます。特に、JRAが実施してきた情報開示への取り組みが、高い透明性をもつセールとして皆様に信頼されたものと感謝しております。今後とも、スポーツ科学に立脚して競走馬というアスリートを育成する研究を推進し、その成果として「強い馬づくり」へのフィードバックができるよう、育成業務を展開して参りたいと考えております。本日購買された馬たちが活躍し、中央競馬を盛り上げるよう期待しております」とコメントを残した。

(※せりにおける売却価格はすべて消費税込みで記載しています。)
取材班