馬産地ニュース

強い馬づくりと経営の安定を目指す研修・講演会

  • 2008年11月21日
  • 強い馬づくり講演会
    強い馬づくり講演会
 財団法人軽種馬育成調教センターでは「強い馬づくりと経営の安定を目指す研修会・講演会」を11月18、19日の両日に日高町門別総合町民センター、新ひだか町公民館で行いました。

 第一部は「軽種馬用装置管理の基本的な考え方と活用」をテーマにした研修会。日高農業改良普及センターの田渕修、桟石斉両氏を講師に迎えて繁殖牝馬や育成馬の健康維持、健全な発育と発達のために優良な草地がいかに重要な役割を果たすかを説明しました。田渕氏は、草地管理の事例を具体的にあげながら施肥設計シートの活用方法を説明。桟石氏は土壌分析結果の見方や放牧地維持管理についての考え方を解説しました。
 長く東西に伸びる日高では、それぞれの地域、地区によって土壌成分が異なること、またそれぞれの管理のために自分の土地の状況を把握し、適した管理をする必要があること。そして、それを維持するために定期的な管理が必要であることなどをスライドを使って説明しました。
 
 第二部は、強い馬づくりのための協業化、分業化にむけた講演会。北海道農業経営指導のスペシャリスト広畑雄三氏(オフィス流棹)を招いて「軽種馬経営における協業化、分業化手法について」をテーマに講演が行われました。
 広畑さんは「組織化、法人化に向かない」といわれる軽種馬経営について「決めつけないで欲しい」とアドバイス。現状をかんがみて「経営リスクの分散、回避」が大前提として複合経営や経営の効率化の必要を訴え、固定観念にとらわれず、幅広い発想の中から多くのアイデアを出し合って可能性を求めて欲しいと、他の農業を事例に出しながら説明しました。
 「次の世代に産業を残すために、いま、何が必要なのか」「何のための協業化なのか」と地域一体となった組織対応の必要性を訴えました。

                    日高案内所取材班