馬産地ニュース

レックススタッドで種牡馬展示会が行われる

  • 2021年02月22日
  • ミッキーグローリー
    ミッキーグローリー
  • エピカリス
    エピカリス
  • ゴールドドリームと応援に駆け付けた平田修+調教師
    ゴールドドリームと応援に駆け付けた平田修+調教師
  • ブルドッグボス
    ブルドッグボス
  • ノヴェリスト
    ノヴェリスト

 2月10日、レックススタッド(新ひだか町静内目名)で種牡馬展示会が行われた。風も無く時折日差しが降り注ぐ穏やかな天候に恵まれ、種付シーズンに向けて万全のコンディションに整えてきた種牡馬24頭が元気いっぱいの姿を披露した。(人気馬スクリーンヒーローは挫跖のため大事をとって展示は控えた)

 最初に紹介されたのは初産駒が誕生する供用2年目、2018年京成杯オータムH(G3)、2019年の関屋記念(G3)などを制覇したミッキーグローリー。父ディープインパクト、母メリッサ、母父ホワイトマズルという良血馬で13戦7勝、掲示板を外したのはわずか2度という戦績を残している。500キロを超える雄大な馬体としなやかな歩様で訪れた関係者の注目を集めた。

 2頭目は同じく供用2年目、初産駒が誕生するエピカリス。父ゴールドアリュール、母スターペスミツコ、母父カーネギーという血統の7歳。2016年の新馬戦をデビュー勝ちしこの年の北海道2歳優駿(Jpn3)でのちの「NARグランプリ2017」の年度代表馬となったヒガシウィルウィンにほぼ馬なりのまま勝利するという圧倒的なパフォーマンスを見せてファンの度肝を抜いた。「4連勝で臨んだUAEダービー(G2)ではサンダースノーと一騎打ちを演じ、頭差の2着というワールドクラスの脚力を証明しました。父ゴールドアリュールは自身の戦績も種牡馬としてもダートのG1馬10頭を含め数々の重賞勝ち馬を輩出したダートのトップサイヤーです。脚が長くてとても軽いアクションをする本馬。1歳時から馬体があか抜けていて大物感を漂わせていました。産駒のなかからまたダートのチャンピオンが生まれるかも知れません。」と魅力をアピールした。

 3頭目は期待の新種牡馬ゴールドドリーム(8歳)。父ゴールドアリュール、母モンヴェール、母父フレンチデピュティという血統。2015年12月にデビューし勝利を飾ると、2016年のユニコーンS(G3)で重賞初制覇を成し遂げた。2017年はフェブラリーS(G1)とチャンピオンズC(G1)というJRAの2つのダートG1を制覇しJRA賞最優秀ダートホースを受賞。2018年はかしわ記念(Jpn1)と帝王賞(Jpn1)を制覇し、2019年にはかしわ記念(Jpn1)連覇を果たし、ダートのトップホースとしてその実力を魅せ続けた。血統、馬体、実績と3拍子揃ったゴールドドリームの応援に駆け付けた平田修調教師は「1歳の秋に初めて見た時にパワーがある馬だなと思いました。最初は性格が荒かったのですが精神的にも成長して苦手な事をどんどん克服して行きました。雄大な馬体、パワフルな走り、素直な性格が魅力です。ダート馬の市場もこれから大きくなって行くと思います。ゴールドアリュールの後継として多くの産駒を送り出してくれるのではないでしょうか。いつかゴールドドリームの仔と一緒に大きなレースを目指したい。」とエールを送った。

 4頭目は地方競馬の短距離界を賑わせたブルドッグボス(9歳)。父ダイワメジャー、母リファールカンヌ、母父デインヒルという血統、近親にはNHKマイルC(G1)優勝馬のシーキングザパールなどがいる。2014年メイクデビュー京都でデビュー勝ち、JRAで7勝をあげ2017年5月に南関東・浦和の小久保智厩舎に移籍すると8月のクラスターC(Jpn3)で重賞初制覇し、2017年度NAR4歳以上最優秀牡馬とNAR最優秀単距離馬を受賞。2019年第19回JBCスプリント(Jpn1)で優勝し初めてのJpn1制覇を成し遂げ、NAR年度代表馬、NAR4歳以上最優秀牡馬、NAR最優秀単距離馬を受賞した。「いかなるコースにも自由自在に対応する身体能力の高さはトップクラス、ダイワメジャーの後継種牡馬としても期待がかかりダート短距離界を代表するような種牡馬になって欲しいです。」と紹介された。

 続いて登場したのは今年度より活躍の場をレックススタッドに移したノヴェリスト。父Monsun、母Night Lagoon、母父Lagunasという血統。デビューから4連勝でドイツのG2、G3を制し、一番人気に支持されたドイツのG1では半馬身差の2着と好走。その後はイタリアのジョッキークラブ大賞(G1)、サンクルー大賞(フランス GI)、Kジョージ六世&QエリザベスS (イギリスG1)、バーデン大賞 (ドイツG1)とヨーロッパ諸国のG1を優勝し欧州トップクラスの実績を残した。事務局(株)レックスは「産駒はこれまでに4世代がデビューしており各世代で活躍馬が誕生しています。産駒は主に芝のレースで走っていて、距離適性は配合相手次第。年々産駒のレベルは上昇しています。今年デビューの2歳馬達にも好素材がスタンバイしておりますのでどうぞご期待下さい。」とアナウンスした。

 その後もアポロケンタッキー、ユアーズトゥルーリ、エイシンフラッシュ、ビーチパトロール、スノードラゴン、パドトロワ、ヴァンセンヌ、マツリダゴッホ、レーヴミストラル、ネオユニヴァース、フェノーメノ、ニホンピロアワーズ、バーディバーディ、コパノリチャード、レガーロ、アグニシャイン、シルポート、ハクサンムーンの順で魅力的なラインナップがお披露目され、訪れた牧場関係者や馬主は思慮深くセールスポイントに耳を傾けていた。