馬産地ニュース

イーストスタッドで種牡馬展示会

  • 2021年02月09日
  • NARグランプリ年度代表馬2回のハッピースプリント
    NARグランプリ年度代表馬2回のハッピースプリント
  • 1400mから2200mまで4つのJRA重賞を制したスマートオーディン
    1400mから2200mまで4つのJRA重賞を制したスマートオーディン
  • デビュー2連勝で皐月賞(G1)に駒を進めたキタノコマンドール
    デビュー2連勝で皐月賞(G1)に駒を進めたキタノコマンドール
  • 3戦3勝のオーヴァルエースはヘニーヒューズの後継
    3戦3勝のオーヴァルエースはヘニーヒューズの後継
  • ワンダーリーデルと同じ父のサングラス
    ワンダーリーデルと同じ父のサングラス
  • トリを務めたトゥザグローリーは東京新聞杯(G3)優勝馬カラテの父
    トリを務めたトゥザグローリーは東京新聞杯(G3)優勝馬カラテの父

 2月8日、浦河町西幌別にある農事組合法人イーストスタッド(会員116名、谷川貴英代表)は、2021年種牡馬展示会を開催した。

 イーストスタッドの種牡馬展示会は新型コロナウイルス感染防止のため、来場者はマスクを着用し、会場入り口においては手指の消毒、検温を実施。一般来場者の入場を断り、来場者はソーシャルディスタンスを保って見学した。

 展示会の開催に先立ち、谷川代表は「本日はお寒い中お集まりいただきありがとうございます。また、入場の際には消毒していただき協力のほど感謝申し上げます。イーストスタッドは今年で30周年を迎えます。これはひとえに皆様のご協力、たくさんの方にイーストスタッドを利用していただいたおかげだと思っております。これからも引き続き、よろしくお願い申し上げます。新種牡馬は5頭、これから1頭ずつ展示してまいりますので、みなさま、ご検討のほどよろしくお願いいたします」とあいさつ。展示会は新種牡馬からスタートした。

 最初はオーヴァルエースを展示した。事務局は「新馬戦は9馬身差をつける衝撃のデビューでした。2戦目も後方からの差し切りを決めると、3戦目のヒヤシンスステークスはのちの重賞勝ち馬デルマルーヴル、マスターフェンサーらが出走してましたが、見事な差し切り勝ちでした。わずか3戦ですが、力でねじ伏せるような直線の脚は非常にインパクトがありました。無事に競走生活を送れていればG1の勲章にも手が届いたと思いますし、種牡馬としてもとても大きな可能性を秘めてる馬だと思います」と説明した。

 2頭目はキタノコマンドール。所有する椎名竜大DMMドリームクラブ(株)代表代行は「キタノコマンドールは新馬、すみれステークスを連勝してクラシックへ駒を進めました。皐月賞(G1)では上り最速タイの末脚を披露しまして5着になりました。ダービー(G1)で故障して残念ながらそこで引退となりました。競走生活は半年ほどの短い時間でしたけれども、インパクトのあるレースをしてくれたと思っています。 そして、子どもたちにクラシックの期待をかけたいと思ってます。父ディープインパクトと母の父キングカメハメハという種牡馬は初めてだと思います。2頭のいいとこどりができる種牡馬だと思います」とあいさつした。

 3頭目はサングラス。事務局は「デビューは2歳7月、芝1800mのレースを逃げ切りました。5歳春に久々のダート戦でキングスガードの2着に入りダート適性の高さを示します。その後、8歳になってバレンタインステークスに勝ってオープン入りしました。父スタチューオブリバティの産駒はオーストラリアでG1馬を出していますが、先日もワンダーリーデルが根岸ステークス(G3)で追い込み、あわやの2着になってます。本馬は中距離までこなしたように、産駒も距離の融通がきくのではと思います」と説明した。

 4頭目はスマートオーディンを紹介した。本馬は2歳時に東京スポーツ杯2歳S(G3)に、3歳時に毎日杯(G3)と京都新聞杯(G2)、6歳時に阪急杯(G3)に優勝。事務局は「1400mから2200mという、幅広い距離での重賞勝ち実績、その距離適性の広さは魅力ですし、何より素質はG1級と思っていますので、今から産駒の活躍を楽しみにしています。父ダノンシャンティが昨年種牡馬を引退してますので、その貴重な後継馬となります」と説明した。

 新種牡馬の最後はハッピースプリントを展示。本馬は2歳時に全日本2歳優駿(Jpn1)を制覇し2013NARグランプリ年度代表馬を、3歳時は羽田盃、東京ダービーの南関東2冠を制し2014NARグランプリ3歳最優秀牡馬を、4歳時には浦和記念(Jpn2)を制し2015NARグランプリ年度代表馬を受賞した。事務局は母系にも言及し「曽祖母クラッシーンスマートは自身もカナダ3歳牝馬チャンピオンに輝いたほどですが、繁殖牝馬としても優秀で北米チャンピオンサイアーのスマートストライク、北米3歳牝馬チャンピオンのダンススマートリーなど、ここではご紹介しきれないほどの繁殖成績、魅力十分の牝系出身です」と解説した。

 新種牡馬の後は新入厩の2頭、エイシンヒカリとスピルバーグを展示。最後は2月7日の東京新聞杯(G3)に勝ったカラテの父として一躍その名をとどろかせたトゥザグローリーが披露された。