フィエールマンがブリーダーズ・スタリオン・ステーションにスタッドイン
1月14日午後1時半ごろ、日高町富川東にあるブリーダーズ・スタリオン・ステーションに、2021年から種牡馬として新たに供用を開始するフィエールマンがスタッドインした。
1月8日付で競走馬登録を抹消したフィエールマンのスタッドインには、スタリオンスタッフや事務局(株)サラブレッド・ブリーダーズ・クラブの職員らが出迎え、期待の新種牡馬に熱い視線を送った。
牡6歳鹿毛のフィエールマンは、父がディープインパクト、母がリュヌドール、母の父がグリーンチューンという血統。安平町早来源武にあるノーザンファームの生産馬になる。
現役時代のフィエールマンは、(有)サンデーレーシングの所有馬、美浦の手塚貴久厩舎の管理馬として競走生活を送り、競走成績は12戦5勝2着3回3着2回。2018年1月の3歳新馬戦でデビュー勝ち。2戦目の山藤賞でデビュー2連勝を飾った。重賞初挑戦となったラジオNIKKEI賞(G3)はメイショウテッコンの2着に敗退。7番人気で出走した菊花賞(G1)は、エタリオウ、ユーキャンスマイル、ブラストワンピース、グローリーヴェイズ、タイムフライヤー、エポカドーロなどを抑えて優勝。デビューからわずか4戦での菊花賞(G1)制覇は史上最少キャリア記録となった。
2019年の天皇賞(春)(G1)は、グローリーヴェイズとの壮絶な叩き合いをクビ差制して優勝。2020年の天皇賞(春)(G1)は、先に抜け出したスティッフェリオをゴール寸前で鼻差とらえて優勝。2016年、2017年のキタサンブラック以来、史上5頭目となる天皇賞(春)(G1)連覇を達成した。
天皇賞(春)(G1)から直行した2020年の天皇賞(秋)(G1)は、上り3ハロン32秒7の追い込みを披露するもアーモンドアイの2着に惜敗。ラストランとなった有馬記念(G1)は牡馬最先着の3着となり、2020年JRA賞最優秀4歳以上牡馬を受賞した。
種付料は受胎条件200万円、出生条件300万円に決定。事務局の(株)サラブレッド・ブリーダーズ・クラブは「G1 3勝という素晴らしい競走実績を誇るフィエールマンを当スタリオンに迎え入れることができ、関係者には感謝の気持ちでいっぱいです。父は言わずと知れた名種牡馬ディープインパクトで、母はイタリアのG1に勝ったリュヌドールと血統背景は素晴らしいものがあります。3000m以上のG1を合計3勝したスタミナと、3歳、4歳、5歳と3年連続でG1に勝った成長力、昨年の天皇賞(秋)(G1)でアーモンドアイの半馬身差に詰め寄ったスピードとキレを兼ね備えた長所を産駒に伝えてほしいです。種付シーズンまでわずかの期間ですが、種牡馬生活をスタートする準備を整えていきたいと思います。配合のご検討をどうぞよろしくお願いいたします」と話した。