12月22日午前8時頃、新冠町明和にあるビッグレッドファームに、来年から種牡馬として供用を開始するウインブライトが、香港遠征からの輸入検疫を受けていた千葉県白井市にあるJRA競馬学校からスタッドインした。

 ウインブライトのスタッドインには、ビッグレッドファームグループ代表の岡田繁幸氏やビッグレッドファームの岡田紘和社長、従業員らが出迎え。歴戦の労をねぎらうとともに来年からスタートする第二のキャリアに期待をかけた。

 ウインブライトは牡6歳の芦毛。父はステイゴールド、母はサマーエタニティ、母の父はアドマイヤコジーンという新冠町西泊津にあるコスモヴューファームの生産になる。

 ウインブライトはウインの冠名で知られる(株)ウインの所有馬、美浦の畠山吉宏厩舎の管理馬として競走生活を送り、24戦9勝2着3回。2017年のスプリングS(G2)で重賞初制覇を飾ると秋の福島記念(G3)で2つ目の重賞タイトルを手にした。古馬になり2018年、2019年の中山記念(G2)連覇、2019年の中山金杯(G3)に勝利するなどしてキャリアを積み上げると、2019年のＱエリザベス二世C(G1)に優勝。初の海外遠征でG1初制覇を成し遂げた。2019年暮れには香港C(G1)に優勝。この年は海外G12勝が評価されJRA賞最優秀4歳以上牡馬を受賞した。連覇を狙った12月の香港C(G1)は2着に惜敗。これがラストランになった。

 ビッグレッドファームグループ代表の岡田繁幸氏は｢蟻洞の影響で休養が長引きましたが、よくぞ復活してくれました。引退レースとなった香港C(G1)は2着に敗れはしましたが満足しています。香港で世界の一流馬を負かして2つのG1に勝っているように、香港の馬場がこの馬には合っていたのでしょう。また中山の重賞を4つ勝っているように急坂のある中山もあっていたのでしょうね。この馬はステイゴールドの仔にしては緩さがなく、サンデーサイレンスからゴムのような筋肉を受け継いでいると思います。なんとか種牡馬として成功させたいです｣と話した。種付料は決まり次第発表される。

 なお、ウインブライトはスタッドイン翌日の12月23日付でJRAの競走馬登録を抹消した。