馬産地ニュース

2020年度軽種馬後継者研修修了式

  • 2020年11月09日
  • 修了証書を授与した修了式
    修了証書を授与した修了式
  • 謝辞を述べる橋本雄太さん
    謝辞を述べる橋本雄太さん
  • 親睦を深めた懇親会
    親睦を深めた懇親会

 11月6日、公益社団法人日本軽種馬協会は、新ひだか町静内田原にある静内種馬場研修所講義室において、2020年度軽種馬後継者研修の修了式を行った。

 本年度の研修は10月26日から11月6日までの土曜・日曜を除く10日間。受講した8人が無事に研修を終えた。

 修了式で遊佐繁基場長は「あなたは公益社団法人日本軽種馬協会の2020年度軽種馬後継者研修において、所定の課程を修了したことをここに証します」と修了証書を授与した。

 遊佐場長は、続いて「本日研修を修了される8名の研修生の皆さん、心からお祝いを申し上げます。近年、競馬の売り上げが好調に推移しており、昨日終了しましたホッカイドウ競馬も520億円という過去最高の売り上げを記録してます。北海道市場においても今年は非常に好調で、過去最高を記録しております。
 このように安定した成績になっておりますが、軽種馬生産界を取り巻く環境は、担い手不足など、まだまだ厳しい情勢が続いております。この苦境を克服し、競馬を盛り立てるためには、ファンを魅了する強い競走馬を生産育成し、競馬の存在をより魅力的なものにすることが、ますます重要となってきており、生産育成業務に携わる皆様のような、最先端の知識・技術を学ばれた人材が不可欠です。
 皆様には今後も自分を厳しく律して精進され、ここで学ばれた知識や技術を遺憾なく実践の場で発揮されることを心から願っています。今後とも健康に留意され、ホースマンとして研鑽に努め、現在厳しい状況にある生産界に新たな活力をもたらす原動力にぜひなっていただきたいと思います」と河野洋平会長理事の式辞を代読した。

 修了生を代表してハシモトファームから受講した橋本雄太さんが謝辞。「われわれ、2020年軽種馬後継者研修生8名は、10月26日の開講より、様々な分野の講師の方々から、多くの専門的な知識・技術を学ばせていただきました。
 これらの知識や技術は、われわれにとって、とても貴重な財産であり、牧場で生かすことが、われわれ研修生にとって大変重要であり、また、やるべきことだと感じております。
 今回、このような機会を与えてくださった日本軽種馬協会様、ありがとうございました。また、講師の方々はもとより、いろいろとサポートしてくださった生産育成技術者研修生の皆さん、本当にありがとうございます。さらには、騎乗に付き合ってくれた研修馬たちにも感謝します」と頭を下げた。

 修了式後は懇親会が行われ、スライドで研修の様子を振り返りながら、同じ志を持つ研修生は、研修を見守った講師や静内種馬場職員と親睦を深めた。

 10日間の研修は下記の通り。

10/26 講義 馬の馴致について 講師:遠藤祥郎氏(JRA日高育成牧場)

10/27 講義 馬の栄養・飼料について 講師:松井朗氏(JRA日高育成牧場) 実技 乗馬等 講師:JBBA職員

10/28 講義 草地・土壌について 講師:渋谷敦子氏(日高農業改良普及センター) 実技 乗馬等 講師:JBBA職員

10/29 講義 繁殖牝馬の管理・疾病について 講師:村瀬晴崇氏(JRA日高育成牧場) 実技 乗馬等 講師:JBBA職員

10/30 講義 腰痛の予防・対処法について 講師:山本泰雄氏(医療法人仁陽会西岡第一病院) 実技 乗馬等 講師:JBBA職員

11/2 講義 子馬の管理・疾病について 講師:岩本洋平氏(JRA日高育成牧場) 実技 乗馬等 講師:JBBA職員

11/3 講義 馬体の見分け方(コンフォメーション) 講師:冨成雅尚氏(JRA日高育成牧場) 実技 乗馬等 講師:JBBA職員

11/4 講義 馬とのコミュニケーションについて 講師:持田裕之氏(ヒロユキモチダホースマンシップ)

11/5 講義 軽種馬生産の現状と今後について 講師:木村貢氏(日高軽種馬農業協同組合) 実技 乗馬等 講師:JBBA職員

11/6 講義 蹄の管理について 講師:田中弘祐調査役(軽種馬生産技術総合研修センター)