ナダルが社台スタリオンステーションにスタッドイン
10月30日、安平町早来源武にある種牡馬施設、社台スタリオンステーションに、来年から種牡馬として供用を開始するナダルがアメリカからスタッドインした。
牡3歳鹿毛のナダルは、父がブレイム、母がアセンディングエンジェル、母の父がプルピットという血統のアメリカ産馬。2019年のファシグティプトン社のトレーニングセールにおいてラスト1ハロン10秒0のタイムを計測し、700,000ドルで取引されたトレーニングセール出身馬として有名だ。
現役時代はアメリカンファラオ、ジャスティファイという2頭の米三冠馬を育てたボブ・バファート調教師が管理。2020年1月のデビュー戦で勝利を飾ると、続くサンヴィセンテS(G2)で重賞初制覇。レベルS(G2)も快勝し重賞2連勝を果たした。
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で分割されたアーカンソーダービー(G1)は2番手追走から1分48秒34の好タイムで圧勝。ケンタッキーダービー(G1)の最有力候補にあげられたが、故障のため4戦4戦の戦績を残し現役を引退。このほど、社台スタリオンステーションでの種牡馬入りが決まった。
10月13日に来日したナダルは厚真町にある動物検疫所での輸入検疫を経て、30日の午前10時過ぎにスタッドイン。来年からの新生活に向けて第一歩を踏み出した。
社台スタリオンステーション事務局は「トレーニングセールで速い時計を出せるのは仕上がりが早い証でもあります。ケンタッキーダービー(G1)は使えませんでしたが、出走していれば人気になったでしょうし、勝ったとは言いませんが好勝負にはなったと思います。厩舎サイドでもアメリカンファラオやジャスティファイと同等、それ以上の評価をされていました。世代ではトップクラスの1頭であったことは間違いありません。大型馬ではありますが歩様も柔らかく体の使い方が良いです。日本にいる繁殖牝馬にも配合しやすい血統構成ですし楽しみです」と話した。2021年の種付料は決定次第事務局から発表される。