ひだかうまキッズ探検隊が生産牧場を見学
9月27日、新ひだか町静内御幸町にある一般社団法人umanowaが主宰する「ひだかうまキッズ探検隊」は、新ひだか町静内真歌にある矢野牧場を訪れ、生産牧場を見学した。
矢野牧場は1913年創業。今年で107年目を迎える静内の名門牧場で、2002年の桜花賞馬アローキャリー、2018年の青葉賞(G2)優勝馬ゴーフォザサミット、2012年の大阪杯(G2)優勝馬ショウナンマイティ、古くは1966年の安田記念優勝馬ヒシマサヒデ、1961年の京王杯スプリングC優勝馬ショウザン、1970年の京都盃優勝馬タマホープなど、数多くの活躍馬を送り出してきた。現在は4代目となる矢野亨憲さんが陣頭指揮を執り、強い馬づくりに励んでいる。
探検隊の活動は8月のライディングヒルズ静内、9月12日のアロースタッドに続き3回目。この日は18人のキッズが参加した。
矢野牧場に到着したキッズ一行は、矢野亨憲社長の案内で、最初に繁殖厩舎を見学。離乳前の親仔、離乳を終えた早生まれの当歳、今年繁殖に上がって初めて種付けをした繁殖牝馬が順々に展示され、大きさや成長の違いなどを学んだあと、繁殖牝馬が放される広大な放牧地を見学した。
繁殖の見学後は育成厩舎に移動。せりや移動を控える1歳、離乳した当歳を見学した。当歳が放れている6ヘクタールを誇る放牧地に移動すると、見慣れないキッズの姿に当歳馬は興味津々。鼻面を撫ぜられた当歳は気持ちよさそうな様子を見せた。
矢野社長は「私たち生産牧場は当歳や1歳を売ったお金で新しい母親を買って優秀な種牡馬を種付けしたり、栄養のある放牧地になるように管理したりして、さらに良い馬をつくろうと努力しています。当歳は1か月で20kgくらい大きくなることもあるので、成長に合わせた管理をしています。生まれた時から広い放牧地で運動量を確保して丈夫な馬をつくって、せりで良い評価がつくよう頑張っています」と説明。キッズは用意されたペーパーに書ききれないほど熱心にメモを取り、生産牧場について理解を深めた。