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エトワール賞はソルサリエンテが重賞初制覇

  • 2020年08月19日
  • 逃げるアザワクを追い詰めるソルサリエンテ
    逃げるアザワクを追い詰めるソルサリエンテ
  • 悲願の重賞初制覇を達成した
    悲願の重賞初制覇を達成した
  • 宮崎騎手もホッとした表情
    宮崎騎手もホッとした表情
  • 惜敗が続いていただけに喜びもひとしお
    惜敗が続いていただけに喜びもひとしお
  • 口取り写真
    口取り写真

 8月13日、門別競馬場では今季3戦目のスプリント重賞、HBC杯・第20回エトワール賞(H3)【アニマルキングダム賞】が距離ダ1200mで行われた。

 今年のメンバーは3歳から9歳までの快速自慢9頭。1番人気に推されたのは、昨年の同レース勝ち馬、ジョウランで2.7倍。3.0倍の2番人気は、不良馬場のグランシャリオ門別スプリントを逃げ切って制した3歳牝馬アザワク。4.4倍の3番人気は今季からホッカイドウ競馬に移籍したニットウスバル。JRAダートの短距離で活躍、オープンクラスまで上り詰めた実績に期待が集まった。

 好スタートを決めたのは白い馬体のエイシンバランサー。オールドベイリー、内ジョウラン、その外にアザワク、ルナクレアなどがつづいた。3コーナー手前で早くも動き出したのは、ソルサリエンテ。徐々に順位を上げ、直線を向いた時にはアザワクの横をキープ。抜け出したアザワクを外からジワジワと追い詰め、ゴール前でキッチリ差し切った。勝ち時計は1分13秒5(晴・良)。1/2馬身差の2着は、直線一旦置かれたものの巻き返したルナクレア、アタマ差3着にアザワクという結果だった。

 短距離路線で安定した成績は残していたものの、重賞制覇には手が届かなかったソルサリエンテ。ずっと手綱を握ってきた鞍上の宮崎光行騎手は「枠順に左右される馬なので、外枠を引いてこれなら、という気持ちはあった。ちょっと出負けして位置を取るのに苦労しましたが、3コーナー手前でそれなりの位置につけられたので、あとは馬の能力を信じて乗りました」振り返った。

 管理する松本隆宏調教師は「いつも勝負になりそうな時に内枠を引いて、思うようなレースが出来ず歯痒い思いをしていました。今日は枠にも恵まれましたし、馬も落ち着いていましたね。今後は馬の状態を見ながら、引き続き短距離重賞を使っていきたいです」と声を弾ませた。

 ソルサリエンテは父カネヒキリ、母ゴルフガール、母の父Kingmamboという血統の6歳牡馬で、生産は新冠町のオリエント牧場。2015年のHBAセレクションセールで取引された市場取引馬で、1,080万円(税込)で落札されている。

 2016年にJRA中山競馬場でデビュー、わずか2戦でホッカイドウ競馬に移籍すると、6連勝をあげJRAへ復帰。4歳夏に再びホッカイドウ競馬へ戻り、6連勝でオープンクラスまで上り詰めた。初重賞挑戦となった昨年のエトワール賞を4着。その後も好走をつづけ、今回が初めての重賞制覇となった。