ノーザンホースパークでセレクトセール1歳セッション開催
7月13日、一般社団法人日本競走馬協会(吉田照哉会長代行)は、苫小牧市美沢にあるノーザンホースパーク特設会場において、セレクトセール2020のサラブレッド1歳特別市場を開催した。
上場頭数は249頭で落札頭数は229頭。落札率は92.0%、落札総額は114億7,080万円(税込、以下同)、平均価格は5,009万830円となった。
開会式で主催者を代表して吉田会長代行は「例年に変わりなく、沢山の方にご来場いただいております。ありがとうございます。新型コロナウイルスの影響で、このせりが行われるのかを、われわれも非常に心配したんですけど、いろいろなことがうまく運んで、今日の日を迎えることができ、大変喜んでおります。競走馬協会のセレクトセールは今回で23回目です。沢山の活躍馬を出してきたことはみなさんご承知だと思うんですけれど、先日の大井のジャパンダートダービー(Jpn1)でダノンファラオが勝ちました。また、今年の桜花賞(G1)、オークス(G1)を勝ったデアリングタクトは、どちらかというと、日高の小さな牧場の生産馬で、そういう馬がこのせりから出て活躍してくれました。コンサイナーの方も自分のいい馬をこのせりで売りたいという思いが形になったのではないかと思っております。今年も素晴らしい馬が沢山おりますので、さらに活躍することと思いますので、みなさんも今日、明日と2日間、よろしくお願いします」と挨拶した。
最高価格は上場番号114番シーヴの2019で5億6,100万円。購買者は「ショウナン」の冠名で数多くの活躍馬を所有する国本哲秀氏だった。
2番目は上場番号56番フォエヴァーダーリングの2019で4億4,000万円。購買者は「ダノン」の冠名でおなじみの(株)ダノックス。牝馬の最高価格は上場番号36番テディーズプロミスの2019で2億6,400万円。購買者は(株)キーファーズだった。
高額馬は上位10頭のうち8頭が、昨年7月に死亡したディープインパクトの産駒となった。
また、今年の桜花賞(G1)、オークス(G1)を無敗で制したデアリングタクトの全妹になる上場番号93番デアリングバードの2019は5,390万円で(株)サラブレッドクラブライオンに購買された。
新型コロナウイルス感染拡大防止が求められる、非常に厳しい状況下での開催になったが、昨年に続き100億円を超える落札総額を記録したせりになったことについて、日本競走馬協会の役員でもある吉田勝己ノーザンファーム代表は「この情勢の中で、せりをやれればいいなと、やらないと競馬も生産界も回っていかないので、まずやることが第一ということで、あまり結果は期待していなかったのですが、この結果には本当に驚いています。どうやったらやれるかしか考えてなくて、ギリギリだったけど本当によく間に合ったと感じています。去年までもすごい数字ですが、競馬全体が観客なしでもこれだけの成績を残してくれていますので、それが一番強い要因と思います」と話した。