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宝塚記念(G1)の覇者ミッキーロケットの初年度産駒が誕生

  • 2020年06月01日
  • ミッキーロケットの初年度産駒(牡、母ヒカリヴィグラス)
    ミッキーロケットの初年度産駒(牡、母ヒカリヴィグラス)
  • 父と同じ鹿毛の左後一白
    父と同じ鹿毛の左後一白
  • 母は重賞馬ライデンリーダーと同じ一族
    母は重賞馬ライデンリーダーと同じ一族
  • 写真は5月中旬でのもの
    写真は5月中旬でのもの
  • サラブレッド銀座通りの放牧地で育っている
    サラブレッド銀座通りの放牧地で育っている

 2018年の宝塚記念(G1)を制したミッキーロケットの初年度産駒が誕生している。

 同馬は父キングカメハメハ、母マネーキャントバイミーラヴ、母の父ピヴォタルという血統。日本競馬で活躍馬の多いカーリアンの血も持つ。母系はタイトルホース多数で、名マイラー・ブリッシュラック、凱旋門賞馬トレヴ、英ダービー馬ジェネラス、皐月賞馬ディーマジェスティ、短距離G1馬タワーオブロンドンなどがいる。

 競走馬としては2歳暮れのデビューから5歳時の有馬記念(G1)まで24戦し、クラシック・ディスタンスで力を発揮。上半期のグランプリ・宝塚記念(G1)や日経新春杯(G2)を快勝した。

 引退後は新冠町の優駿スタリオンステーションで種牡馬入り。すでに産駒実績のあるロードカナロアやルーラーシップと同じく、サンデーサイレンスの血を持たないキングカメハメハの後継種牡馬として人気は高く、初年度から117頭と種付けした。

 G1馬マイネルホウオウやシングンマイケルの故郷、新冠町のヒカル牧場は初年度から交配した牧場の一つ。同牧場の吉田清孝代表は、「昨年の新種牡馬で注目していた一頭で、展示会で実馬を目の当たりにし、馬の良さを改めて感じました。キングカメハメハの血統なら、芝だけでなくダートでも適性がありそうですし、血統も魅力十分ですからね」と、配合の理由に触れる。

 交配したヒカリヴィグラスは1995年牝馬クラシックを沸かせたライデンリーダーがいる一族で、昨年の東京ダービー馬ヒカリオーソを生んでいる。ミッキーロケットとの間に生まれた子馬は牡で、4月18日に誕生した。生後2か月が経って母子ともに健康。吉田代表は、「大きな馬が生まれましたね。お尻も大きいし、ヒカリオーソの当歳時より目立っているぐらいです。気性も素直で扱いやすいですよ。牧場で昔から大事に紡いでいる母系でもありますし、重賞を勝てる馬を目指したい」と、意気込んでいる。子馬は1歳セール上場を視野に入れている。