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天皇賞馬レインボーラインの初年度産駒が誕生

  • 2020年06月01日
  • レインボーラインの初年度産駒(めす、母レッドアンジェリカ)
    レインボーラインの初年度産駒(めす、母レッドアンジェリカ)
  • 放牧地ではキレのある動きを見せている
    放牧地ではキレのある動きを見せている
  • 写真は5月上旬でのもの
    写真は5月上旬でのもの
  • 重賞馬アロマカフェやマイネルバサラが育った放牧地にいる
    重賞馬アロマカフェやマイネルバサラが育った放牧地にいる
  • 従順で愛嬌のある女の子
    従順で愛嬌のある女の子

 天皇賞(春)(G1)の覇者レインボーラインの初年度産駒が誕生している。

 同馬は名種牡馬ステイゴールドを父に持つ7歳馬。母はレーゲンボーゲン、母の父はフレンチデピュティという血統。半姉にローズS(G2)の勝ち馬アニメイトバイオがいる。1歳時、セレクトセールに上場となり、5,400万円で落札となった。当時の上場番号は「1番」で、セールに幸先よく弾みをつけた馬でもある。のちに八大競走優勝馬となり、セレクトセールの実績にも貢献した。

 競走成績は22戦5勝。2歳夏の札幌競馬で勝ち上がり、その年の暮れに2勝目をマーク。3歳春にアーリントンC(G3)を制し、重賞馬の仲間入りを果たした。その後の14戦はすべてG2もしくはG1レースで、常に一線級としのぎを削ってきた。ステイゴールド産駒らしく小柄な馬体ながらガッツがあり、NHKマイルカップ(G1)で3着、菊花賞(G1)で2着、天皇賞(秋)(G1)で3着と、G1でも奮闘を見せた。5歳春の阪神大賞典(G2)で2年ぶりの勝利をあげると、返す刀で天皇賞(春)(G1)も接戦を制し、念願のG1タイトルを獲得した。

 新冠町の優駿スタリオンステーションで種牡馬入りし、初年度は44頭の繁殖牝馬を集めた。同町の浜口牧場は種付けをした牧場の一つ。交配牝馬レッドアンジェリカは名牝シャダイアイバーの末裔で、安田記念(G1)やマイルチャンピオンシップ(G1)を制したエアジハードと同系となる。同牧場の浜口英也さんは、「交配牝馬はサクラバクシンオーの肌で、どちらかというとスピードタイプです。芝で距離をこなせる馬をかけ合わせたいと思い、交配しました。ステイゴールドの後継種牡馬ではオルフェーヴルやゴールドシップの子が活躍していますし、レインボーラインも種牡馬として魅力を感じています」と、交配理由を明かす。

 レッドアンジェリカは今年、3月18日に父レインボーラインの牝馬を出産。生後約2か月が経過し、母娘ともに元気に放牧地を駆けている。

 「生まれた子はやや小柄で、バランスやかたちが良いですね。放牧地ではキレのある動きを見せていますよ。性格はやんちゃすぎず、人なつこいです。おそらく芝が合っていると思うので、将来は中央の大きなレースを目指したいですね」と、話している。