馬産地ニュース

軽種馬育成調教センターが育成調教技術者養成研修第37期生修了式

  • 2020年04月16日
  • 1年間の研修を修了した第37期生7人
    1年間の研修を修了した第37期生7人
  • 研修の成果を披露した実技査閲
    研修の成果を披露した実技査閲
  • 安藤士郎場長は各部門の受賞者を表彰した
    安藤士郎場長は各部門の受賞者を表彰した

 4月15日、浦河町西舎にある公益財団法人軽種馬育成調教センター(大平俊明理事長)は、浦河町西舎のうらかわ優駿ビレッジAERU(アエル)において、育成調教技術者養成研修の第37期生修了式を行った。

 昨年4月から1年間の厳しい研修を乗り越えた第37期生は、19歳から21歳の7人(男性2人、女性5人)。寮生活で文字通り馬漬けの毎日を送り、484時限の騎乗研修、55時限の実技研修、68時限の学科研修、3日間の牧場実習、3回のJRA実習、11か所の施設見学のほか、馬装コンテスト、BTC内業務研修、パークゴルフ大会、スキー実習、体力測定、体幹トレーニング、環境整備などを経験し、育成調教技術者に必要な技術や知識を習得した。

 修了式前には育成調教技術者研修施設の800m調教馬場にて実技査閲を実施。第37期生の家族、BTC役職員の前で、立派に成長した姿を披露した。

 修了式は新型コロナウイルス感染症の拡大を防止するため、第37期生、役職員、第37期生の家族と出席者を限定して挙行。7人には大平理事長から修了証書が、安藤士郎場長からは騎乗技術、厩舎作業、学科の最優秀者に対して記念品が贈られた。

 大平理事長は「例年ならば、来賓の方をお招きして祝辞等をいただいて、皆様を祝福するといった形になりますが、ご承知のように本日はご来賓の出席がないことをご理解ください。世間では新型コロナウイルスの感染が非常に猛威を振るっております。ぜひとも皆様方も感染されないように努力してください。
 37期生の皆様、修了おめでとうございます。皆様方は昨年4月に当センターに研修生として、当初16名が入ってこられましたが、途中いろいろな事情で、最終的に修了された方は7名ということで、私自身、非常にさみしいなあというところですが、7名が無事修了されたということで心からお祝い申し上げたいと思います。
 修了証書を受け取りましたが、これは国家資格でもありません。皆様方がこれから社会人として、牧場での就労中に、いろんな壁、疑問、悩みが生じるでしょう。そういった時に、自分は1年間努力したんだ、我慢したんだということを思い出すひとつとして、修了証書を利用してほしいです。
 皆様方は今日からホースマンになります。本当の第一歩です。学んできた騎乗技術、あるいは知識といったものは、まだまだレベルとすれば、ほんの第一歩にすぎません。これらから実際に牧場で働くにあたり、自分の技術をもっともっと磨いて、先輩や同僚たちとコミュニケーションをとりながら、自分のレベルを上げていってください。皆様方の活躍を期待しています」と式辞。

 研修生を代表して河田侑太さんは「肌を刺すような冬の空気が和らぎ、だんだんと暖かい春の空気に移り変わるのを感じられるようになりました。わたしたちBTC第37期研修生7名は、1年間の研修を無事修了する運びとなりました。
 今日に至るまでに、たくさんの喜びや苦しみを味わってきました。何度も心が折れそうになることがありました。ですが、そのたびに支えてくれたのは親の存在でした。また、生活面でわたしたちに親身に接してくださったのは寮官でした。そして、あらゆることでサポートしてくださったのは教官、また、BTCの職員の方でした。ほかにもここでは上げ切れないほどの多くの方々に支えていただき研修をさせていただきました。
 わたしたちは競馬で例えるとまだゲートインしたところであります。これから先、いろいろな障害が立ちはだかると思いますが、ここでの研修で学んだことを活かし乗り越えていきます」と謝辞した。