ダート短距離王者ニシケンモノノフの初年度産駒が誕生
JBCスプリント(Jpn1)や兵庫ジュニアグランプリ(Jpn2)などの勝ち馬ニシケンモノノフの初年度産駒が誕生した。
ニシケンモノノフは快速馬メイショウボーラーの直子で、母はグリーンヒルコマチ、母の父はアフリートという血統の9歳馬。2歳7月にホッカイドウ競馬でデビューし、早い時期から優れたスピードとパワーを発揮。JRAに移籍したのち、兵庫ジュニアグランプリ(Jpn2)を制した。その後やや白星から遠ざかったものの、第二のピークを描くようにじわじわと成績を上げ、5歳時に兵庫ゴールドトロフィー(Jpn3)、6歳時に北海道スプリントカップ(Jpn3)を優勝。競走生活の集大成となるべく、大井競馬場で行われたJBCスプリント(Jpn1)でG1馬コパノリッキーやブルドッグボスらを破り、見事ダート短距離界の頂点に立った。通算成績は42戦12勝で、獲得賞金は3億円を超えた。
昨年、新冠町の優駿スタリオンステーションで種牡馬入りし、初年度は52頭と交配した。そのうちの一頭、ニケの子が今年の3月11日に新冠町のプログレスファームで誕生した。ニケは父がダイワメジャーで、JRAで新馬勝ち。半弟にJRA・4勝のスリラーインマニラがいる。生まれた当歳馬はニケの6番目の子になる。同牧場の八木明広さんは、「元気な女の子が生まれました。母子ともに健康で、子は気性のキツさはなく、扱いやすいです。ニシケンモノノフと同じ3月11日生まれだったので、縁を感じます。父のようなスピードや丈夫さを受け継いで欲しいと思います」と、紹介している。放牧地では飛ぶように母馬を追いかけ、韋駄天の血を感じさせた。
ニシケンモノノフは現在種牡馬2シーズン目を迎え、日々種付けに励んでいる。(株)優駿の椎名宏幸さんは、「ニシケンモノノフは今年も順調なペースで種付けをしています。こちらが情報を得ている限りでは、似ている産駒が生まれているようです。ダート短距離できっちり結果を出せる産駒を期待しています」と、話している。