馬産地ニュース

義経神社で初午祭

  • 2020年02月13日
  • 矢刺しの神事の行事者を務めた山㟁俊紀氏
    矢刺しの神事の行事者を務めた山㟁俊紀氏
  • 参列者は幟を手に神馬とともに参進した
    参列者は幟を手に神馬とともに参進した
  • 幸運の矢を拾った3人の参列者
    幸運の矢を拾った3人の参列者

 2月9日、平取町本町にある義経神社(楡田美浩宮司)において初午祭が執り行われた。

 初午祭は昭和48年頃より斎行されている伝統行事で今年で47年目。御祭神の義経公が騎馬武者であり馬を大事にし、また義経神社がある平取町は馬産地であり、さらに初午の日に祈願すれば願いがかなうとされることから始まったという。

 初午祭には地元の平取町をはじめ、日高町、むかわ町、新冠町、新ひだか町、浦河町から多くの牧場関係者や競馬関係者が参列。御神馬上に御分霊の弊を祀り参列者とともに参進し、御社殿内に弊を奉安、祈願者も入場し祭儀を行い、愛馬息災、戦勝必勝、所願成就の祝詞を奏上、玉串奉奠礼を行い、ご神前に拝礼した。

 今年の邪気を払う、恒例の「矢刺しの神事」では、義経神社責任役員で元平取町教育委員会文化財課長、沙流川歴史館長、二風谷アイヌ文化博物館副館長で、現社会福祉法人平取福祉会理事長である山㟁俊紀氏が行事者を務め、令和2年の歳破、凶方である「午(馬)の方」(南)へ向け、悪疫退散を願う赤い矢、開運招福を願う紫の矢、諸願成就を願う金の矢を放ち、悪鬼退散。矢を拾った人は今年一年幸運が訪れるという言い伝えがあることから、参列者は矢を拾おうと懸命に落下点を目指して駆けずり回った。

 赤い矢を拾った日高町の梁川真央さんは「うれしい」と笑顔だった。紫の矢を拾った日高町在住の五十嵐ひなさんは「何年も参加しててようやく矢を取れて良かったです。ジョッキーベイビーズで優勝できればうれしい。みんなが怪我無く安全な一年になるといいです」と話した。

 黄金の矢を拾った平取町の清水牧場勤務の南海斗さんは「おこぼれで拾えてラッキーでした。自分の携わった馬が活躍してくれればいいなと思っています」と喜んだ。

 最後は社殿から餅まきが行われ、矢を拾えなかった人にも紅白の餅が大盤振る舞いされた。