馬産地ニュース

ビッグレッドファームで種牡馬展示会が行われる

  • 2020年02月12日
  • ジョーカプチーノ
    ジョーカプチーノ
  • グラスワンダー
    グラスワンダー
  • アドマイヤマックス
    アドマイヤマックス
  • ロージズインメイ
    ロージズインメイ
  • アグネスデジタル
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  • ダノンシャンティ
    ダノンシャンティ
  • ダノンバラード
    ダノンバラード
  • ゴールドシップ
    ゴールドシップ

 2月11日、新冠町のビッグレッドファームで種牡馬展示会が開催された。

 この日は繋養種牡馬8頭が展示。その中には新種牡馬の姿や、ビッグレッドファームの種牡馬展示会ならではのイベントと言える、産駒の公開調教こそなかったものの、人気種牡馬がその注目度の高さを物語るように、会場には朝早くから多くの生産関係者が詰めかけた。

 この日、最初の展示となったのは、芦毛の白さが増してきたジョーカプチーノ。展示会の進行を務める蛯名聡マネージャーから、丁寧かつ、分かりやすいデータなどを用いた説明が行われる中、その蛯名マネージャーがセールスポイントとしてあげたのは、やはり、16頭しかいない初年度産駒から送り出された、NzT(G2)の勝ち馬ジョーストリクトリに代表される、勝ち上がり率の高さだった。この初年度産駒の活躍を受けた世代に配合された現2歳世代は62頭、現1歳世代も51頭が血統登録をされており、その中から再び父に重賞タイトルを授ける馬も現れてくれそうだ。

 続いて姿を見せたのは、今年で25歳となるグラスワンダー。昨年も現3歳世代が勝利をあげ、これで初年度産駒を送り出してから、16世代連続で勝ち馬を送り出したことにもなる。今年は孫となるモーリスの初年度産駒のデビュー年でもあり、産駒のスクリーンヒーローと共に、親子3世代でのレースも見られるはず。今後も息長く種牡馬生活を送ってもらいながら、17世代目、18世代目と連続勝利を更新し続けて欲しい。

 続いては今年で21歳を迎えるアドマイヤマックス、そして、20歳のロージズインメイと、実績十分のベテラン種牡馬が続く。それでも産地からの要望があるのは、やはり年齢を感じさせない、その安定した産駒実績にあると言える。

 大人しく展示がおこなわれていたビッグレッドファームの繋養種牡馬の中でも、ときおり、やんちゃな姿を見せていたのがダノンシャンティ。初年度産駒のスマートオーディンが、いきなりクラシック戦線を沸かす活躍を見せたかと思いきや、サイタスリーレッドは古馬となってから、ダートの重賞戦線で頭角を表す。この適性の広さこそが、ダノンシャンティの長所であり、今後も様々なカテゴリーから、活躍馬が出てくるのではと期待させる。

 この展示会が開催される前にスタッフから配付されたのが、競走成績が書かれたダノンバラードの産駒一覧。そのプレゼンからしても、今年、ビッグレッドファームがダノンバラードにどれだけ力を入れているかがうかがえる。生産者に配合を促すだけでなく、ビッグレッドファームとしてもその後押しをすべく、イタリアSGAセプテンバーイヤリングセールにて、ダノンバラード産駒(Epicaの2018、牡)を12万ユーロで購入。育成でも評判の動きを見せているという。日本帰国後の昨年は108頭の繁殖牝馬に配合を行っているが、数は少なくとも話題性と、競走能力に優れた産駒たちが、父の評価を高め続けてくれそうだ。

 この日の展示会のトリを務めたのが、すっかりその毛色が白くなったゴールドシップ。初年度産駒のブラックホールは札幌2歳S(G3)を優勝。そのレースでは2着にもゴールドシップ産駒のサトノゴールドが入っており、改めて芝中長距離における適性の高さを証明。また、古馬となっても息の長い活躍を続けたその成長力が遺伝されたかのように、現3歳を迎えた初年度産駒は、年が明けてから続々と勝ち上がっている。今後のクラシック戦線における活躍も更に見込めそうであり、そう遠くないうちに父にG1タイトルを授けてくれるのかもしれない。