馬産地コラム

メジロパーマーを訪ねて~メジロ牧場洞爺

  • 2009年07月30日
  • メジロパーマー
    メジロパーマー
  • 同

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 ファン投票で選ばれし馬が舞台に立つことを許されるオールスターG1の宝塚記念と有馬記念を逃げて制した快速馬、メジロパーマーを訪ねた。

 隣りの放牧地には同級生のメジロライアン。ライアンとは馬房も隣同士で、アロースタッドで種牡馬生活を送っていた頃とおなじように馬房の窓から2頭揃って顔を出している姿を見ることができる。

 パーマーについて田中獣医は「同い年のライアンと比べるとちょっとじじくさいかな。体の張りは若いんだけど、顔とか行動がね。良く言えば落ち着いている、という感じ。ひたすらマイペースなんですよ。ほら…」と話しているそばからパーマーはゴロンゴロンと砂浴びを始めた。放牧地には立派な砂場があるにも関わらず、自分の好きな場所に穴を堀って砂浴びを楽しんでいる。

 「残念ながら自身を越えるような産駒には恵まれませんでしたが、あの大逃げは今でもたくさんのファンの心に焼き付いているようで、パーマー目当てに会いにきてくれるファンも多いんですよ」と田中獣医。

 さっきまで砂浴びをしていたはずの話題の主、今度は放牧地の奥で一心不乱に青草を頬張っていた。悠々自適という言葉がピッタリな日々を過ごしている。
取材班