馬産地コラム

キンシャサノキセキを訪ねて~社台スタリオンステーション

  • 2012年12月26日
  • キンシャサノキセキ
    キンシャサノキセキ
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    キンシャサノキセキ

 種牡馬入りの時期、その後の産駒の活躍など、「サンデーサイレンス系種牡馬の長男」とも言われたフジキセキ。その長男の子供たちが、サンデーサイレンス系の血筋を伸ばすべく、次々とスタッドインしている。

 キンシャサノキセキはフジキセキがシャトル種牡馬として出向いた際に生まれた、南半球で生まれた産駒。日本産馬よりは成長が半年ほど遅くなったのにも関わらず、デビューからの2連勝でオープン入り。古馬となってからは息の長い活躍を見せて、日本競馬史上初めて、高松宮記念(G1)を連覇してみせた。

 その高松宮記念(G1)で連覇を果たした2011年のレース後に引退を発表し、種牡馬入り。シーズン途中にも関わらず154頭の繁殖牝馬を集めたのは、生産界がどれほどキンシャサノキセキの能力を高く買っているかの証明とも言える。

 「今年の春に生まれた産駒も、父を彷彿とさせるかのように均整が取れており、この馬体を評価して今年は昨年以上の繁殖牝馬を集めることができました(187頭)」(社台スタリオンステーション事務局・徳武英介氏)

 現役時はスプリントで活躍していたキンシャサノキセキであるが、徳武さんは「気性的に前向きだったから、短い条件を得意としていたのでは」と分析する。血統、そして産駒の体型的にも、距離をこなせる産駒が出てきても不思議ではない。

 いずれにせよ、サンデーサイレンスの長男から生まれた孫の世代は、更にサンデーサイレンスやフジキセキの血を広め、キンシャサノキセキを一流種牡馬として高めていく存在となってくれそうだ。